BitterSweet
ビタスイのミーニーの続きが書きたくて、でも長いのは書けそうになくて、ミニマムで時々、ビタスイの2人を書こうと思う............。えへへ。
ウォヌヨンが照れている
店の準備中、ウォヌはもういつもの席に座って、最近読んでる本を捲ってる。
「店の掃除手伝いたい人~」
ミンギュがそう楽しそうに言っても、当然のようにふる無視して顔すらあげない。
別に掃除なんて、手伝ってくれなくたっていいし、ウォヌは何もしなくていいと本気で思ってるけど、顔ぐらいはあげて欲しいかも。
そう思いながらミンギュはウォヌに近づいて、本を読み続けてるウォヌに向かって言ってみる。
「愛してるんだけど」
そう言えば「知ってるけど」とウォヌは素っ気ない。
「どれぐらい愛してるかは気にならない訳?」
そうも言えば、「愛が少なすぎるとか、感じたことはないからな」とウォヌが素っ気ないのに物凄く嬉しいことも言う。
でもやっぱり本からは顔をあげたりはしない。
それでもミンギュはご機嫌になって、鼻歌を歌いながら店の掃除を続けてた。
店の掃除が終わればミンギュは裏に回って開店準備をするし、時間がくれば入り口にかかってるクローズの札をオープンに変えるし。
その間にもウォヌの側を通るたびに「愛してる」「世界で一番好き」「大好き」と言い続けていたけれど、大抵ウォヌは「はいはい」「ありがと」「知ってる」と適当に返してた。
なのにいざ店がはじまってミンギュが忙しなく働いていたら、ウォヌの本を読む手はいつの間にか止まってた。
通り過ぎるたびに覗き込めば、本だってずっと同じページで。
「何? どうしたの?」
気になって声をかけたら、なんでか無視された。
朝と違って店には客がいるからかとウォヌの横でしゃがみ込んで「どうした?」って見上げれば、なんでか顔を赤くしたウォヌがいた。
「何? ウォヌヒョン照れてんの? どこに照れたの? いやこの時間差なに?」
思わずそう言ったら、「五月蠅い黙れ」と怒られたけど、やっぱりウォヌの顔は真っ赤で、なんでか異様に照れていた。
昼には激辛キムチチゲが食べたいとか言うから、ほどほどに辛いキムチチゲを作ってやれば、「顔が赤いのは暑いし辛いからだ」とか言い出した。
それがまた可愛くて笑ったら、「五月蠅いどっか行け」と言われたけれど、それから結構時間が経っても顔が赤かったから、「いやなにその思い出しデレは」って言ったらグーパンチで殴られた......。
いやでも、ミンギュの言葉に照れているのか、自分の言葉に照れているかは謎だけど、ウォヌの頭の中で2人のやりとりが再生されていることだけは確かで、ミンギュは鼻歌を歌いながらルンルンで働いてしまった一日だった。
The END
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