注意......
日頃から妄想を書いてますが、さらに妄想となっておりますので、ご注意ください。
クパン(両親?)と、ホシウジ(子供=小学校1年生頃)設定の301号室と、
ジョシュア(保護者)と、ディノ(永遠の5歳児)設定の302号室と、
ウォヌ(社会人)とミンギュ(大学生)の、兄弟?設定の303号室。
1階で花屋さんを営んでるドギョムとか。
202号室の苦学生のチャイナ(ジュンとディエイト)とか。
しかも今回は、ちょっと育った? 頃のホシくんのおはなし? だったりして。
そんな彼らのおはなしですが、それでも良ければどうぞ............
ありがとうと、ごめんなさいと、あいしてる
勉強が苦手で、でも苦手なことも理解してなかった子どもの頃、ハニヒョンはいつだって、「ありがとうと、ごめんなさいと、あいしてるがちゃんと言えたら、何も問題ない」って笑ってた。
同じ年の子どもが2人もいたからだろうけど、大らかに育てて貰ってたと思う。
隣りに暮らすディノと一緒に3人で、ワーワーギャーギャー家の中から廊下から走り回ってたかもしれないけれど、別段それで怒られた記憶はなかったから。
だけど小学校1年の、明日から夏休みっていう日にハニヒョンを怒らせた。
仕事中のハニヒョンのパソコンの電源を抜いちゃった時だって、叫びはしても怒らなかったのに。
思い返してみても、それがはじめてだったかもしれない。
小学校に入ってからお手伝いすることが宿題に出て、それ以来、色んなことをするのに必死だった頃。
市場で買った荷物を持ちたい持ちたいってお願いして張り切って持っていたのに、振り回しすぎたのか何かに引っ掛かりでもしたのか、荷物を全部ぶちまけた。
今思えば大したことじゃない。
だけど子どもだったから、人生終わったぐらいのショッで。
持ってたのが夕飯のおかずで、袋を飛び出したそれらが全部ぶちまけられたからさらに。
ぶちまけた場所がもう少し先だったら、花屋のドギョムが気づいてくれただろうし、ぶちまけた時間がもう少し後だったら、後から少し離れて追いかけてきてたジョンハンが「あいご~」って言いながら、それでも「ケンチャナ」って言ってくれたはずだったのに。
横にいたのはウジだけで、ウジは驚いていただけだった。
そうしたら「ケンチャナ?」って声をかけてくれた人がいた。
優しそうな声で、雰囲気で。そのハルモニは見知った人だった。よく小学校の近くで見かけたから。
入学式が終わってしばらくしてから、時々学校の近くで見かけるハラボジとハルモニはいつだって優しそうだったけど、その時は本当に自分のハラボジとハルモニだとは知らなかった。
半分以上泣きかけで、自分はお手伝いを頑張ってただけなのにっていうのと、夕飯がダメになっちゃったってのと、きっとそんなことをそのハルモニに訴えたのは自分で、誰が悪いって言ったらやっぱり自分が悪かったのかもしれない。
ホシだって必死だったけど、ハルモニだってちゃんと話せたはじめてのタイミングがそんなんだったから焦ったのかもしれない。
「大丈夫。もう一度買いなおしたらいいから」って言って、渡してくれたのはお金だった。
ウジが小声で、それでも「アンデ」って言ったのに、ホシはそれを受け取って、いつだって誰かに親切にされたらありがとうって言わなきゃいけないって教えられた通りちゃんと「ありがとう」って言えたのに。
気づけば追いついていたジョンハンにその手を叩かれていた。
「知らない人からお金を貰うんじゃないッ」
思った以上にそれは大きな声で、花屋から「どうしたの?」ってドギョムが出てきたほど。
お金はすぐに取り上げられて、いつだって優しく笑ってるジョンハンが「やめてください」とだけ言ってハルモニにそのお金を突き返してた。
道にはホシがぶちまけた色んなものが落ちたままなのに、ジョンハンはホシの手を掴んで引きずるようにして家へと帰って、ウジだって驚いて、でも置いてかれないように必死に着いて来てた。
その後はワーワー泣いた記憶しかない。
怒られたことにビックリしたんだと思う。いつもなら「ケンチャナ」って言ってくれるジョンハンが何も言ってくれなくて、「ごめんなさい」っていっぱい言ったのに許してもらえない気がして。
でも不思議と、そんなことはしばらく忘れてた。
きっとその日の夜から熱を出したからだろう。元気になったら夏休みに突入してて、楽しくなって思い出すこともなかったから。
The END
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