注意......
日頃から妄想を書いてますが、さらに妄想となっておりますので、ご注意ください。
クパン(両親?)と、ホシウジ(子供=小学校1年生頃)設定の301号室と、
ジョシュア(保護者)と、ディノ(永遠の5歳児)設定の302号室と、
ウォヌ(社会人)とミンギュ(大学生)の、兄弟?設定の303号室。
1階で花屋さんを営んでるドギョムとか。
202号室の苦学生のチャイナ(ジュンとディエイト)とか。
そんな彼らのおはなしですが、それでも良ければどうぞ............
君はステキな贈り物
気づけばディノは病院にいた。
病院はキライじゃない。昔からよく通っていたし、みんなディノには優しかったし、いつだってジョシュアは頭を撫でてくれて、「よくやったよくやった」って、何もしてなくてもディノを褒めてくれたから。
息苦しかったはずなのに、気づけばケホケホってする程度になっていた。腕に刺さってる点滴は、ポタッポタッって、少しゆっくり目のリズムを刻んでる。
腕を自由に動かすのは危ないからか、ディノの右手はベッドの柵に括り付けられていた。
一瞬引っ張りそうになったけど、でもディノの目に入ったのはそれよりも、ベッドに括り付けられた部分にまかれたブルーのリボンだった。
「プレゼントだッ!」
嬉しくなって声を出せば、近くにいたのかジョンハンが駆け寄ってくる。
「起きたのか。ディノや、もう苦しくないか?」
ジョンハンの心配そうな顔にも気づかずに、ディノは自分がプレゼントになったことにテンションが上がってて、「ディノプレゼントだよ! ほら、ディノプレゼントッ!」と、リボンを見せびらかしながら喜んでいる。
その元気な姿に、ジョンハンがホッとしたように笑った。
ジョシュアは二度とディノを縛り付けないと誓っていたけれど、それでもディノに危険がある時には諦めるしかなくて、その代わりとばかりに、そんな時には今と同じようにリボンをつけてやった。
小さい頃には「ディノが、プレゼントになっちゃったな」とジョシュアが言えば、ディノは毎回驚いて、それからテンション高く喜んだ。
基本プレゼントは誰かにあげられてしまうものなのに、そこまでは考えが至らないのか、ただ誰かを喜ばす存在に慣れたことを喜んでいるだけのようで......。
ジョシュアが駆けつけてきた頃には、ディノの点滴ももう終わってた。でもリボンは腕につけたまま。
慌ててただろうに、そうとは絶対見せないように笑顔であらわれたジョシュアに向かって、ディノが嬉しそうに「はい、プレゼントだよ!」と言えば、ジョシュアは大袈裟に驚いて感激してみせて、それからディノのことを抱きしめた。
念の為と、ディノは病院に泊まっていくことになったけど、ジョシュアと一緒なら全然構わないんだろう。きっともう仔猫のことすら忘れてる。
センイルチュッカ~ハムニダ〜。そこまでしか歌えない誕生日の歌を、ディノが楽しそうに何度も何度も歌ってる。
「明日、帰る時には、ケーキを買って帰ろうか」
ジョシュアがそう言えば、ディノのテンションはさらにあがる。
きっと途中、ジョンハンが静かに病室を出ていったことも、ディノは気づいていなかったかもしれない。
The END
1088moji