妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

何も変わりはしないのだ

 

なんかの変なアニメでも見たのか、ジュンの言葉使いが微妙におかしかった日。それはディエイトとジュンが宿舎を出て2人暮らしをはじめる日でもあって、ディエイトは早速後悔してそうだった。目撃したのはドギョムで、「ジュニヒョンが全く役に立たない」とジョンハンにチクっていた。

でも「宿舎を出るなら、ジュニヒョンと一緒がいい」と口にしたのはディエイトだったことは、全員が知っていた。
それからマネヒョンや事務所のスタッフヌナたちに助けてもらったりはしてたけれど、新居を探したのも部屋にあわせて家具屋をまわったのもカーテンを選んで食器を選んでタオル1枚にしたって全部拘ったのはディエイトの方だったのも、全員が知っていた。
時間を見つけてミンギュもジョシュアも時々手伝っていたけど、ほとんどのことをやったのはディエイトで、ジュンはモノノミゴトに役に立たなかった。
引越しの準備すら、途中で楽しくなっちゃうのかなかなか進まなかったし、しまっているはずの荷物をひろげはじめること数度、何かに見入って動かなくなって存在自体が邪魔になること数度、それなのに「ちょっと休憩しよう」とは言うもんだから、結局ディエイトに「ジュニヒョンはもうあっち行ってて」とか言われていたほど。
引越し業者と、新しいベッドやソファやラグなどの配達と、時間がないから全部を同じ日にしたというのに、新しい部屋の何もないリビングで大の字になって楽しそうにしてるジュンに、さすがに手伝いに行ったドギョムですら呆れていたほど。
だからミンギュからもドギョムからも、「その調子で今日から2人きりって、大丈夫なのかよ」とディエイトは心配されていたけど、ディエイトは苦笑しながらも「なんとかなるよ。それに役に立たないのは最初から判ってたから」と当てにもしてないようだった。
色んなことを全部1人で頑張ってるディエイトに対してメンバーの大半は同情的だった。
エスクプスなんてジュンにさすがに注意した方がいいかもとまで思っていたほど。
「いやでも、今回の諸々諸経費も新しい家具やら食器やら、なんでか引越しにあわせて新しものを着たい気分だからって洋服とかもミョンホは買ってたけど、それ全部ムンジュニ持ちだったぞ」
まぁディエイトに同情的だったのは、ウジがそう暴露するまでのことだったけど............。
ちょうどウジの作業部屋で、ディエイトがジュンからカードを強奪する姿を見かけたらしい。
いや、強奪って............って思わず全員がそこまでじゃないだろって言いかけたのに、「ジュニのカバンから勝手に財布とって、財布から勝手にカード抜いて、暗証番号変えてないよねって確認して、それをそのまま奪ってったからな。その間、一言もカード抜いたことへの確認とかお願いとかお礼的な発言はなかったぞ」とウジがさらに言うもんだから、全員が沈黙する。
「それに」
ウジが言いかけたら思わずエスクプスが「まだあるのかよ」とツッコんだほど。
「最大級のがあるけど、新しい部屋の家賃、保証金もだけど、全部ムンジュニ持ちだし」
さっきまではディエイトが大変すぎるとかなり同情的だったというのに、「いやミョンホはオニか、オニなのか?」「搾取が酷すぎるって」とドギョムとホシが騒いでた。
それでもディエイトは「だから?」みたいな顔で飄々と引越し作業をこなしてた。
それからジュンも相変わらずで、何の役にも立たない状態のまま、ただただ楽しそうにしてた。
部屋の中が物凄いゴージャスな感じになっていこうが、カーテンがやたらとシャラシャラした感じになってようが。
最終全員が引越し祝いを持って2人の新居に押しかけた時、リビングには結構なデカさのワインセラーなんてものまであって、今回の引越しにあわせて買ったらしいと知ると、思わず全員でジュンを見てしまったほど。
でもジュンはやっぱり楽しそうだった。
マンネなディノやジュン大好きスングァンが、思わず「ジュニヒョン大丈夫?」と聞いたほどだったけど、ジュンはいつもと変わらず「ケンチャナケンチャナ」って笑ってた。
「ジュニは幸せそうだし、まぁいいだろ」って言ったのはホシだった。
「いやまぁきっと大丈夫だろう。ジュニが金を持ってても増えそうにないけど、ディエイトは確実に増やしそうだし」って言ったのはウォヌだった。
「そうだな。ジュニは1人だと不安になるけど、ミョンホと一緒ならこっちが安心するしな」って言ったのはウジだった。
とりあえず96ラインの3人がそう言うもんだから、謎に全員が納得した。
「大丈夫だって。ジュニヒョンは俺が幸せだったら幸せなんだから」
なんでか最後に堂々とそう言い切ったディエイトがいて、やっぱり全員の視線はジュンに向く。
まぁでもやっぱりジュンは楽しそうに笑ってたから、それはあながち、嘘じゃないのかもしれない。

 

The END
1968moji