注意......
日頃から妄想を書いてますが、さらに妄想となっておりますので、ご注意ください。
クパン(両親?)と、ホシウジ(子供=小学校3年生頃)設定の301号室と、
ジョシュア(保護者)と、ディノ(永遠の5歳児と言いつつも育って来た)設定の302号室と、
ウォヌ(社会人)とミンギュ(まだ大学生)の、兄弟?設定の303号室。
1階で花屋さんを営んでるドギョムとか。
202号室のまだ苦学生のチャイナ(ジュンとディエイト)とか。
201号室に勝手に住みだした不登校してるバーノン(中学3年生、ぶーちゃんと出会う前)とか。
そんな彼らのおはなしですが、それでも良ければどうぞ............
生きるってことは
ジョンハンはその日、玄関を開け放ってた。急遽契約の書類を確認しなきゃいけないとかで、ジョシュアが銀行に行ったから、玄関を開けて置けばディノが確実に覗きにくると見込んでのことだった。
そのおかげで、「シュアヒョンッ!」ってドギョムの叫び声を聞き逃すことはなかった。
「どうした? シュアなら契約がどうのこうので銀行に行ってるけど」
「ハニヒョンッ! どうしよう。ディノが仔猫触っちゃって、この辺が赤く腫れ始めた」
この辺と言いながらドギョムが喉元を触るのを見て、ジョンハンが慌てて家を飛び出して行く。
ディノは生き物に対してアレルギーを持っていた。食べ物じゃなくて良かったとジョシュアは笑ってたけど、ディノのアレルギーはかなり酷かった。
小さい頃にアレルギーが酷くても、大抵は成長する過程で少しずつ改善していくはずなのに、ディノは子どもの頃にずっと閉鎖された場所にいたせいで、大分その改善のチャンスを逃しているんだろう。
駆け下りた時にはディノはもう苦し気にその場にしゃがみ込んでいた。でも苦しくなる理由も判ってないからか、駆けつけたジョンハンを見て、必死に「ヒョン」と言おうとしてるようだった。
目も真っ赤で、くしゃみをしてたらしいがもうそんな段階は過ぎていて、喉がヒューヒュー言い始めてた。
「ドギョマッ! ジュニかミョンホを呼んで来いッ! どっちかはいるはずだから」
2階に住む中国人の2人は、まだ学生だけど医学生だった。
いざって時には頼りになる。
ディノのことを呼吸しやすい態勢にさせながらも辺りを見渡せば、少し離れた場所でバーノンが、仔猫を抱えて立ち尽くしてた。
「ボノナッ。その猫は部屋には入れられない。拾ったんだろ? とりあえず、駅向こうの獣医に連れていけ。金は後から俺が払いに行くといえば診てくれるはずだから」
ビックリしすぎてどうしていいか判らなくなっていたバーノンは、ジョンハンからそう言われて、頷いてその場から去っていく。
そうしてる間にもドギョムがジュンを連れてきた。
「気管が閉まってきてないか診てくれ。もしそうなら救急車を呼ぶし、大丈夫そうならタクシーを呼ぶ」
そう言えば、ジュンがドギョムのスマホを借りて、ディノの口の中を覗き込む。
ドギョムはまだ慌ててて、「俺、銀行にも走るよ」と、そのまま駆け出そうとしていたのを引き留める。
「ドギョマ、ホシとウジが戻って来た時に誰もいなくなると困るから、悪いけどお前がいてやって。シュアにはカトクで、直接病院に向かうように言えばいいから」
そう言えばドギョムが、「ハニヒョンなんでそんなに冷静なの?」って驚いていた。
自分でもそう思う。でも子どもを2人も育ててれば、大抵の出来事は経験する。
慌ててもいい事なんて、こと子育てにはあんまりないってことも、もう知ってる。
それにきっとジョシュアもそうだろうけど、ジョンハンにしてみても、ディノはもう自分の子どものようなもんだった。ホシとウジと一緒に育ってきたんだから。
かかりつけの病院も知ってるし、生まれてからこれまでの事情だってもうあらかた知っている。
生きるってことは、良くも悪くも色々あるってことだから。
ジュンが「タクシーで大丈夫。そっちの方が早いだろうし」と言って、「タクシー捕まえてくる」といなくなる。
「ドギョマ、悪いけど子どもたちを頼んだ。それからミンギュに連絡取って子どもたちの夕食を頼んだって伝えて。俺がすぐに帰って来れないかもしれないから」
そう言えば、「ヒョン、クプスヒョンとまだケンカしてるの?」と驚かれた。
もうかれこれ、エスクプスは5日ほど家に帰ってない。ジョンハンが家から追い出したから。
やっぱり生きるってことは、良くも悪くも、色々あるから............。
The END
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