妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

子どもは勝手に育たない feat.愛のバカヤロー

注意......

日頃から妄想を書いてますが、さらに妄想となっておりますので、ご注意ください。

クパン(両親?)と、ホシウジ(子供=小学校1年生頃)設定の301号室と、

ジョシュア(保護者)と、ディノ(永遠の5歳児)設定の302号室と、

ウォヌ(社会人)とミンギュ(大学生)の、兄弟?設定の303号室。

そんな彼らのおはなしですが、それでも良ければどうぞ............

 

sevmin.hateblo.jp

子どもは勝手に育たない

ディノを引き取ると決めた時、ジョシュアはバカみたいに、ディノのことは絶対に怒ったりしないって決めていた。
怒らないで子どもを育てられるなんてこと、絶対にないのに。
愛があれば、愛さえあればとか、そこまではバカじゃなかったけど、それでもディノは普通とは違うから、理路整然と説明したって無理だから、怒ることで何かを学んでいく多くの子どもたちとは違うんだからしょうがないって思ってた......。

施設にいた医者にも、別の大きな病院の医者にも、今も主治医としてつきあってくれている医者にも、同じことを言われた。
もっと小さい頃から忍耐強く愛情深く育てたとしても、5歳ぐらいの知能までしか育たなかったはずなのに、放置された期間があまりにも長すぎて、もしかしたらオムツすら外せないかもしれないって......。

だから覚悟は決めていたけど、それは過酷だったかもしれない。
古びたマンションは祖父から生前贈与でもらったもので、エレベーターもないからか、誰も貰いたがらなかったもの。
そこに住むとも思ってなかったのに、結局はそこを選んだのは、ディノを引き取ると決めた時だった。
古い建物だったからこそ、防音に変えることができたから。家主だったからこそ、防音ではどうしようもない2階の住人には騒音覚悟の家賃設定にできたから。

最初は3階には自分たちだけで暮らす予定で、ジョシュアはディノと閉じこもるかのようにして暮らし始めた。
二度と拘束したりしない。壁を叩いたって騒いだってトイレに失敗したって走りまわったって。そう決めて、この部屋の中でなら好きにすればいいと閉じこもった。
ディノは1人ではシャワーだって着替えだって食事だってできなかったし、意思の疎通も難しかったし、ジョシュアが落ち着けるのはディノが寝てる間だけだった。

普通の子どもならきっと毎日毎日何かしら成長していくんだろう。それを喜びに変えて親だって一緒に育っていくはず。
だけど成長なんて何も見られないディノを前に、何もできなくて絶望した彼女の気持ちが判っただけだった。

ジョシュアが彼女のようにならなかったのは、最初からディノと暮らすための備えができていたこと。苦労や困ったことや、問題点をお金で解決できたこと。それから時間だけは無限にあったこと......だろうか。

それでもジョシュアは失敗したけど。子どもは勝手に育たないし、1人で育てるもんじゃないってことも、気づいてなかったから。
運が良かったのは、誰も住む人はいないはずだった両隣りにエスクプスとジョンハンの家族と、ウォヌとミンギュの2人が住み始めたからかもしれない。

まだホシとウジの2人が赤ちゃんだった時にジョンハンが熱を出して、2人を預かったのが最初だった。エスクプスが戻ってくるまでのほんの1時間ぐらいのこと。
赤ちゃんな2人にディノが何かするとは思っていなかったけど、それでも物凄い緊張感をもって預かったのに、2人きりの世界に入り込んだホシとウジの存在は、ディノには衝撃だたんだろう。
エスクプスから連絡が行ったのか、ミンギュがヘルプにも来てくれた。

2人きりの世界が開かれた瞬間だったかもしれない。
何もできないはずのディノが、ミンギュを真似てホシのお腹をポンポンと叩いてた。
自分だってオムツをしてる状態なのに、そんなことにも気づかずに、時々は顔の上もポンポンしてたけど、ホシはそれでも楽しそうに笑ってた。

その日以来、ディノは振り回すだけだった人形を、時々ポンポンと叩くようになったから。

The END
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