妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

いつまでも変わらないもの

 

27時もすぎてミンギュが作ってくれた夜食も食べ終えて、なんだかんだで最後までキッチンに残ったのは95ラインの3人だった。

テーブルはすでに2つに分解されていて、もう1つのテーブルにはウジにウォヌにディエイトにミンギュにスングァンにディノがいたはずなのに、なんでか泣いてるスングァンが消え、次にはウォヌとミンギュが消えて、その後ディノが消えてった。

最後に残ったウジとディエイトが「ミンギュが片付けは明日するから置いといてって言ってた」って言いながら去ってった。

天井の定点カメラは残っていたけれど、マイクはとっくの昔に外してたし、集音マイクもOFFらせてたし、少しは気を抜いてもいいんじゃないかというのに、打ち合わせなんてなくても95ラインの3人は当然みたいな顔で最後まで起きていた。
そして多分、朝早くから起きることにもなるんだろうな......って思いながらも。

「ヒョンッ」

少し前からカラオケの音も聞こえなくなったから、そろそろ俺らも寝るかって時に、ウジが一人で戻って来た。

「ドギョミがソファで寝ちゃったんだけど。あのままじゃ、確実風邪ひくけど、動かせそうにない」

もうチャイナラインもあがっていって、ドギョムを残せばウジが最後らしい。

「大丈夫。ドギョミはどうにかするから」とジョンハンが言えば、「ジフナ。どっか開いてるベッド使えよ」とエスクプスが言う。そう言わなければウジがどこでも寝てしまえば一緒だと、隅っこで小さく丸まって寝てしまうとでも思っているかのように。

その合間にもジョシュアが火の元と戸締りを確認しはじめる。
エスクプスとジョンハンが先にあがれば、最後に電気を消してジョシュアが追いかけてくるんだろう。

カラオケも止まった部屋では、ミラーボールだけは賑々しく光を放っていて、そんな中、ドギョムがソファに沈んでた。
抱えてあがれなくはないが、酔っ払いはそれでなくても重たいから危ないとその場に寝かせることにして、ジョンハンがドギョムの上着と上掛けを取りにあがっていった。

エスクプスが気づかずに踏んだら危なそうなものだけ適当に隅に寄せてる間にも、ジョシュアがあがってくる。

ジョンハンがドギョムに上着を着せるのを手伝って、上掛けをかけて、空調を整えて電気を消して、それから三人で上にあがれば、ジョンハンが当然のように各部屋を覗いてまわってた。もちろん上掛けがちゃんとかかってなければかけなおすし、足りそうになければ1枚追加して。

95ラインの3人には、カメラはないけれど、ベッドもない部屋にただ布団が敷かれてるだけの雑魚寝スタイルの部屋が残ってただけ。
それだってなんの文句もなく、一番出口に近い場所にジョシュアが当然のように横になる。朝、一番早く起きるつもりでいるからだろう。

なんだかんだと、一番働いたのはジョシュアかもしれない。
買い物も行ったし、遊びにも付き合いながらも料理までしたから。でもそれならエスクプスもジョンハンも運転したし、楽しく遊びながらも全員の様子をちゃんと気にしてた。

まぁそう言ったって、特に何を言うでもなくあからさまに仕切ったりした訳でもない。しっかりしすぎてる96ラインの面々が、ちゃんと弟たちの面倒を見てるのを見てただけだけど......。

滅多に赤くなんてならないジュンがあんなに顔を赤くしてたのは、ゲームで負けるたびに弟たちの分まで飲んでたからだし、ホシだってウォヌだって、楽しくなりすぎていつもよりも飲んでるスングァンやディノのことをちゃんと見てた。

そしてそんな姿を、ちゃんと楽しみながら95ラインは見てただけ。
誰かが困ってても、よく判ってなくても、そんなことはメンバー同士が普通に解決してくれるから、それを笑って、一緒になって楽しみながら、見てるだけ。

だから別に何をしてるってことはないけれど、それでも横になってしばらくしてからも、ジョンハンは起きだして階段をおりていったから、ドギョムの様子を見に行ったんだろう。それにエスクプスが気づいてたりするのだから、やっぱり95ラインが何かを守っているのかもしれない。

朝、といっても8時過ぎだけど、一番に起きたのはジョシュアで、全員の部屋を見て回ってから、スタッフを呼び入れるためにカギを開けた。
もちろん集音マイクをONにするぞって寝てる全員にも声をかけて。

エスクプスは朝からテンション高く歌ってた。2日目の撮れ高を考えたのかもしれない。ジョシュアはディエイトと食事に出かけたし、ウォヌは朝から一人でトランポリンを楽しんでいた。ジョンハンがふざけて、起きてる奴らだけで先に出ようとか言い出して、全員で楽しく動いてたのに、ドギョムだけが慌ててた。
帰りの運転をする予定だったからだろう。

「ヒョン、ヒョン、ほんとに? 俺、運転するのに、誰と一緒になるの?」

思わずエスクプスとジョンハンとジョシュアが目を合わせたのは、一瞬で「しまった」と思ったから。昨日からドギョムが帰りの運転を気にしてたのは知っていたのに。でもすでにジュンは「チェミッター」と喜んでもいて......。

カメラの死角で、「俺がチャイナラインと先に出るわ」とジョシュアが言い、残りは予定通りでって咄嗟に話し合う。ドギョムにも予定通りだと安心させて、エスクプスがちゃんとミンギュにいざとなったら運転できるかと確認してた。無理そうなら、自分がそっちの車に乗るから............って。

「大丈夫。俺、ほとんど酔ってないし、こっちにはいざとなったらディノもいるし」

ジョシュアたちを送り出して、少ししてから全員で出発することにして。
途中チャンポンも食べた。その時にもカメラの死角でちゃんと、そのままドギョムが運転できるかも、ジョンハンが確認してた。

もちろんホシにも、そのまま運転できるかを確認してたけど......。

やっぱり全体的に、95ラインの3人は大したことなんてしてない。
それでもジョシュアが「いいよ」って笑って快諾する姿は弟たちに安心感を与えるし、ジョンハンが口にする「アイディア」は弟たちを楽しませるし、エスクプスが楽しそうに笑ってれば、弟たちはそれだけで嬉しいって顔をする。

それにいつだって、95ラインの3人が弟たちを心配してることを、その弟たちが全員知っている。

 

The END
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