妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

愛の生まれる前の夜やむなし

 

27時を過ぎて夜食も食べて、「俺もう寝るわ」って立ち上がったのはウォヌで、「じゃぁ俺も、夜食つくったんだから、片付けは頼んだから」とついてきたのはミンギュだった。

2人して階段をのぼりのぼり、のぼりのぼり。途中まだ歌ってるドギョムと、ゲームに無駄にオトコマエな顔で取り組んでるジュンがいて、思わずウォヌがしみじみと、ジュンの肩を叩いてジュンから不審がられてた............。

「ドギョマ、お前明日運転するんだろ? 早めに寝とけよ」

そうミンギュがドギョミに声をかけていたけれど、「俺それがプレッシャーで緊張して全然寝られそうにないんだけど」とドギョミがすでに弱音を吐いていた。

それからまた2人して、階段をのぼりのぼり。しながらもミンギュがちょっと笑って、「ウォヌヒョン、酔ってないでしょ」と言えば、「まぁ俺ゲームでもあんまり負けてないしな」とウォヌが楽しそうに笑ってた。

「お前だって酔ってないだろ」
「まぁ、確かに」
「ウジもミョンホも酔ってなかったし」
「まぁ、確かに」
「ヒョンたちも、だいたい酔ってなかったし」
「まぁ、確かに」

盛大に飲んだし歌ったし笑ったし踊ったし遊んだし。それでも自分たちにつけられたマイクの存在を忘れることはなかったってことだろう。
いつもと同じように楽しそうに「ウケケケ」って笑ってズルいことばっかり言ったりしたりしてたユンジョンハンが、22時を超えた段階で「はい、マイク外すよ~」とちゃんと仕切ってたから、やっぱり酔ってはいなかったんだろう。

定点カメラは残されたけど、集音マイクすらOFFらせていたのはさすがな気がする。
しかもちゃんと、カメラを設置してない部屋だって用意させていたし......。

2人してとりあえずとばかりに、ホシとスングァンの部屋を覗いて様子を見て、特に問題ないことは確認した。それからバーノンの部屋も覗いて、よく寝てることを確認した。

実際のところカメラが設置されている部屋が2つ、されていない部屋は2つ残っていたけれど、「別に俺はどこでもいいよ」とウォヌがいい、「俺だって全然、どこでもいいよ」とミンギュまでもいい、2人で選んだのがカメラが設置されてる部屋だった。

「ヒョン、俺ら、一緒じゃなくても良かったんじゃないの?」

そう言ったのは、2人してそれほど大きくないベッドに潜り込んでから。
ベッドの下に、普通に布団を敷くこともできた。それ用の布団はふんだんにあったから。

「でも別に俺、狭くても全然大丈夫だけど?」ってウォヌが言うから。
「いや俺これ、生殺しってやつになってるんだけど」ってミンギュが言う。
「一日ぐらい我慢できるだろ」ってウォヌが。
「いやこの狭さじゃほぼ抱き合って寝てるのと一緒だって」ってミンギュが。

「じゃぁ俺反対向くわ」ってウォヌが言いながら、ゴソゴソと身体を反転させる。
いやでもそれもただのバックハグの状態になるだけで、布団をかぶっているから定点カメラでも判らないとは思うけど、なんでかミンギュの腕はウォヌの腹の前。まぁ惰性? 習慣? 当然? 定位置? そんな感じで。

「なぁ」
「ん?」
「いや、当たってんだけど......」
「..................だって狭いし」

ほぼ口元まで布団で隠れてるから、そして驚くほどに小声だから、きっと高性能なマイクでもなければ拾えないだろうけど......。

「ねぇヒョン」
「ん?」
「今更だけど、カメラない部屋行かない?」
「............無理。俺明日運転するし」

何故かソレは当たったままだったけど、ウォヌはもう無視することに決めたらしい。しばらくしたらミンギュの腕の中から、規則正しい寝息が聞こえてきたから。

「嘘でしょ、この状態で? 寝る?」

謎に目が覚めて、それから2時間は確実に起きていたかもしれない。だって油断したら勝手に腰が動いてしまいそうだったから。そんなミンギュのことを知ってか知らずか、腕の中のウォヌは好きなようにもぞもぞと動き回っていて、結局はまたグルリと反対を向いて、ミンギュにしっかり抱き着いて寝始めたけど............。

「ヒョン、帰ったら絶対するからね」

そんなミンギュの言葉は当然のようにウォヌには届いていなかったけど。
ほぼ朝方に寝たミンギュはウォヌが目覚めた瞬間も知らず、気づけばまるで一人でそこで寝てたかのような映像だけが残っていたけど............。

 

TheEND
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