注意......
日頃から妄想を書いてますが、さらに妄想となっておりますので、ご注意ください。
クパン(両親?)と、ホシウジ(子供=baby)設定の301号室です。
しかも今回は、ちょっと育った? 頃のホシくんのおはなし? だったりして。
それでも良ければどうぞ............
ぜんぶここに feat.愛のバカヤロー
小さい頃から元気いっぱいで、楽しそうに笑ってて、どんな時でも明るくて。
それなのに何故か人見知り。
当然そんなこと知らないから、ホシには気軽に近づいてくる人が多かった。
意識なんてしたことなかったけれど、未来は明るかった。
何になりたいとか、何をしたいとか。
そんなこと何も考えてなかったけれど、そばにはいつだってウジがいて、ただただ楽しいことばかりで。
生まれたばかりの頃は家の中がすべてだったのに、気づけば隣りのディノの家だって、ミンギュとウォヌの家だって、なんだかもう自分の家のような気がしてたし、ジョンハンに連れていって貰わなきゃ行けなかった公園に、ウジと二人で遊びに行けるようになってしまえば、世界が広がるのは早かった。
学校に通い出せば、ちょっと遠回りして見知らぬ路地裏だって歩いたり。
冒険したつもりだったけど、それだって通ってた小学校の反対側ってだけの場所だったけど。
家族4人でのはじめての旅行は、知り合いから借りたというキャンピングカーに乗っての旅行で、楽しかった思い出しかない。一緒に山にだって登った。きっとそんなに大きな山じゃなかったはずだけど、小さかったからそれは大冒険で。
空も広くて、太陽も大きくて。
何もかもがでっかくて。
飛行機が飛ぶのを見れば、いつか見知らぬ世界にだって行くかもしれないと、漠然と思ってた。それでも何故か、家族は一緒だとも思ってた。
いずれ自分も大人になって、巣立っていくんだとは、全然思い至らなくて。
ずっとずっと、家族は一緒にいるもんだと思ってたっていうのに。
一番に自分が家を出ることになるだなんて、全然考えてもいなかった。
「もう高2だよ」
そう言えば「まだ高2だろ」とエスクプスは言ったけど、反対はしなかった。
一番落ち着いてたのはウジで、「お前が決めたんなら」としか言わなかった。
でも最初から反対してたのはジョンハンで、「俺が育てたのに」と泣かれてしまって、それだけが辛くて悲しくて申し訳なかったけど、「お前が育てから、優しい子に育ったんだろ」ってエスクプスに言われて、ジョンハンはさらに泣いていて。
結局許してもらえるまで一か月はかかったかもしれない。
「ここはお前の家なんだから、いつだって帰ってきていいんだから」
そう何度も何度も言われて、何かあった時ようにとお金を小分けにして持たされて、「俺もう高2だよ」と言えば、やっぱり「まだ高2だろ」と言われて、ジョンハンには泣かれて、「さっさと行けよ」とウジに追い出された。
もう二度と会えないとかじゃないし。帰ってこない訳でもないし。なんならウジとは同じ高校だから毎日会えるっていうのに......と思いつつも長く暮らしたマンションの前で部屋を見上げたら、ウジと二人でよく見下ろしてたベランダがあって、なんとなく気づいてしまった。
あぁ、自分が求める世界は、全部ここに。
最初からずっと、全部ここに。
あったんだな......って。
The END
1229moji