注意......
日頃から妄想を書いてますが、さらに妄想となっておりますので、ご注意ください。
クパン（両親？）と、ホシウジ（子供＝小学校1年生頃）設定の301号室と、
ジョシュア（保護者）と、ディノ（永遠の5歳児）設定の302号室と、
ウォヌ（社会人）とミンギュ（大学生）の、兄弟？設定の303号室。
1階で花屋さんを営んでるドギョムとか。
202号室の苦学生のチャイナ（ジュンとディエイト）とか。
そんな彼らのおはなしですが、それでも良ければどうぞ............
駆け上がり駆け下りる
ホテルにもう1日泊ってもいいよと言ったのに、ウォヌは今日帰ると頑なだった。
それならホテルのレストランで食事でもしていこうかって言ったのに、ウォヌは家に帰ってから食べたいと言った。
買い物してないから冷蔵庫はきっと空っぽで、家で食べるにしても今日は出前になると思うって言えば、それでいいって言う。
「なに？ 今日何かあったけ？」
そう聞けば、首を振る。
別に何かを思い詰めてる風でもないから、気にせずに2人でタクシーに乗った。
ウォヌはミンギュにもたれてうつらうつらしてて、窓をあけて走るタクシーの中には清々しい風が通り過ぎて行く。
あっという間に、良く見知った通りが見えてきて、花屋の前にタクシーが止まる。
支払いを済ませながら「ウォヌヒョン、着いたよ」と揺すって起こせば、ウォヌはやっぱりちょっとだけ身体全部が重そうだった。
ドギョムが「わぁ、ウォヌヒョン久しぶり」と挨拶してきて、「何？ 俺には挨拶ないの？ 俺だって久しぶりなのに」と言えば、「お前はこないだ俺が挨拶してるのにフル無視してここを猛ダッシュで走って出てったよ」と素っ気なく返された。
たぶんそれは、ウォヌがホテルにいると聞いて、猛ダッシュした時のことで......。
ミンギュがドギョムと話す間にも先に行ったウォヌだったのに、追いかければ疲れたのか、階段はやっぱり無理だったのか、階段に座り込んだウォヌがいた。
だから「ホテルに戻ってもいいけど？」って、笑いながらも結構真剣に言ったのに、一瞬考えながらも首を振ったウォヌは、2人の家に帰りたいと思ってるようで、それが嬉しくてちょっとだけ堪らなくなった。
でもだからって、部屋に入った瞬間に押し倒したら今度こそミンギュは怒られるかもしれない。もしかしなくても当分は禁欲とか言われる危険性もある。いやそういうやりとりだってしてみたいとか、バカみたいなことも考えてニヤけたけれど、そのままニヤニヤしてても怒られそうで、ミンギュはウォヌを置いて先に家に戻ることにした。
「先に荷物もってあがって、窓とか開けてくる。ウォヌヒョンは好きなもの出前取って、ここで受け取っといてよ」
それだけ言って、階段を駆け上がる。テンションが謎に上がったからか、3段ぐらい余裕で飛ばして駆け上がれば、3階なんてあっという間だった。
部屋の中は2人で暮らした時のままで、時々ジョシュアが空気の入れ替えもしててくれたからか、特に埃っぽいなんてことはなかった。それでも窓を全部開けて空気の入れ替えをして、戻って来てたウォヌの荷物を奥の部屋まで運んだ。
シーツを駆けて置いた机や棚からそれを取り払い、洗濯機に放り込む。
出前を食べたらウォヌは死んだように眠りそうだから、ミンギュはその間に洗濯して掃除して買い物に行って冷蔵庫を満杯にするつもりだった。
そしてまた階段を駆け下りる。
下りてみればそこにはジョンハンが結構な荷物を持ってそこにいて、ウォヌと話してた。
誰かと話すウォヌの声も、久しぶりに聞いたかもしれない。話す相手が親しい間柄だからこそ聞けるウォヌの声のような気がして、それもまた嬉しくなる。
だからって訳でもないけれど、「荷物は俺が運ぶよ」って言えば「ほらな」とジョンハンが言うから問いかけたのに、2人とも笑ってるだけで教えてはくれなかった。
大量の荷物だけど、やっぱり今のミンギュにしてみれば何の問題もなくて、それを持って駆け上がる。玄関前に置いといていいと言ったけれど、玄関の暗唱番号はすでに知っているから、荷物はちゃんと玄関内に置いておいた。
それからまた駆け下りれば、無事に出前も届いてた。
それを持ってミンギュは1人でまた駆け上がって、駆け下りて、一体どれだけ往復したんだって感じだったけど、なんでか疲れなんて微塵も感じなかった。
「なんでお前、そんなに浮かれて張り切ってんの？」
最後にはウォヌにそう聞かれたほど。
だから「別に」って言ったのに、「俺は当分お前とはしないから」と言われてしまった。
でも今のミンギュにしてみれば、それすら嬉しい言葉だったけど............。
The END
1692moji
