注意......
日頃から妄想を書いてますが、さらに妄想となっておりますので、ご注意ください。
クパン(両親?)と、ホシウジ(子供=小学校1年生頃)設定の301号室と、
ジョシュア(保護者)と、ディノ(永遠の5歳児)設定の302号室と、
ウォヌ(社会人)とミンギュ(大学生)の、兄弟?設定の303号室。
そんな彼らのおはなしですが、それでも良ければどうぞ............
ウジの初恋、ホシの失恋
小学校に通いはじめて一か月ほどした頃、ホシは奇跡的にウジと同じクラスになった。
急遽転校生が2人やって来たことが原因だった。
なんで2人ともホシのクラスに入ることになったのかは判らないけど、結果ホシのクラスは人数が多すぎることになり、1人移動してもらいたいっていう話だった。
何度か学校から父兄に説明があって、学期がはじまったばかりなのに急遽クラスを変わってもらう必要があるって話に、当然ながら親たちからは反対の声しかあがらなかった。
そこに白羽の矢が当たったのが、元から自分のクラスを抜け出してウジのところに行くことが多かったホシだったんだろう。
学校の先生たちが何人も、エスクプスとジョンハンに頭を下げに来たらしい。
ホシにしてみれば大きくなってから考えてもウハウハだってのに、最初は2人とも渋ったらしい。
「だって、他のお母さんとかが物凄く怒って子どもの情操教育をなんだと思ってるんですかって文句言ってたから、そうかなぁって俺も思って」
ジョンハンはそう言って、「情操教育とか言われちゃうとさ」って笑ってた。あぁ見えて、案外世の中に流されやすいのかもしれない。
でもエスクプスはその時、ホシに聞いてくれた。
「お前、ウジと同じクラスに行く?」
聞かれた記憶は一切ない。でもそう聞かれて、「行かない」なんて言うはずもない。きっと飛び跳ねて喜んで「行く行く」って答えたはずで、気づけばホシはウジと同じクラスになっていた。
同じクラスになると、楽しいしかなかった。
筆箱を忘れたってホシにはウジがいるから。
宿題を忘れたって、教科書を忘れたって、カバン丸ごと家に忘れてきたって。
いやその時はさすがにジョンハンが慌てて学校までカバンを持ってきてくれたけど。
大抵のことはウジがいるからどうにかなった。
ホシのテンションの高さに誰もついてこれなくても、ウジだけは笑ってくれたから楽しいでしかなかったのに、ある日、ホシは目の前が真っ暗になった。
もともとはホシのクラスだったけど、今や隣りのクラスに転校してきた女の子が、ウジより小さかったから。
「あの子、ウジよりちっさい」
そう言ってテンション高くウジに言ったら、「おん、イ・ボナだ」ってウジが言ったから。
ウジよりちっさい子の名前を、ウジが知っていた。自分は知らなかったのに。それだけでもショックだったのに、そのちっさい女の子もウジのことを知っていた。
「ウジくんバイバイ」って、言ったから。
ホシとウジが一緒にいるのに、なんでか「ウジくんバイバイ」ってだけ。
ホシが一人でビックリしてるってのに、ウジは照れてるのか「ぉん。バイバイ」って小さく言っただけ。
「ぇえええええええええッ?」
ホシが叫んだからか、ちっさい女の子は逃げてった。
ウジは慣れてるのか、大して驚いてなかったけど。
大きくなってからその話をすると、ウジは「そんな子いたかな?」って言うけど、ホシは忘れない。だってそれは絶対ウジの初恋で、ホシがウジの初恋をゲットしそこねた日だと思うから。
初恋は、人生で一度しかやってこないっていうのに......。
The END
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