妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

イブイブ

サンタクロースたちたちたち

サンタクロースな彼らのおはなしのcontentsをつくりました。

sevmin.hateblo.jp

 

イブイブ

サンタクロースの街に暮らす、十三人のサンタたち。
クリスマス時期が一番忙しいんだけれど、今年はエスクプスとジョンハンがいなかった。それでも十一人もいる。

マンネなディノも一人でソリに乗れるようになったから、二人がクリスマスに休暇を取ったって、なんの問題もないと全員で送り出したというのに、イブイブに大ピンチに陥っていた、十一人だった。

話はさかのぼってイブイブイブの昨日の夜の出来事。
プレゼントを詰め込んだソリを華麗に操って、スピードを緩めずに夜を駆ける技を、ジュンが披露したのがきっかけだったかもしれない。
別段無理するでもなく、猛練習するでもなく、元からのセンスとか見た目とか、運とか、謎な力も相まって、ジュンがたまたま一番華麗に滑っていけるだけだというのに、マンネなディノは「俺もやってみたい」と言い出して。

イブイブの夜に、練習とばかりに夜にこっそりプレゼントを持ち出した。
何せ本番と同じ環境で練習しないと、うまくはならないから……。

結果からいうと、ディノは失敗した。
スピードを出し過ぎていたからだろう。華麗に走ることまではできたけれど、ターンでプレゼントどころか自分すらもソリから弾き出されてしまったから。

「うわぁぁぁぁぁぁぁ」

ディノが夜空を真っ逆さまに落ちていく。

「サンタクロースって、落ちても死なないんじゃないの?」
落ちていくディノを見送りながら、バーノンが言う。
「うん。子供の頃は、よくソリから落ちたよね。でも、十センチも浮いてない状態から落ちても、結構痛かったけど」
驚きすぎて普通に話しちゃったスングァンが答える。

「ディノやッ」

咄嗟に動いたのはホシで、しかし、咄嗟過ぎたのか、何故か自分もソリから飛び出して、真っ逆さまのディノに向かって生身で飛んでったホシだった。

「凄い。ホシヒョンって、スーパーマンだったの?」
ディエイトもトボけたことを言う。
「いや、そんなこと、聞いたことないけど」
ジョシュアも驚きすぎて、落ち着いて答えてしまった。

「いや、イブイブにサンタクロースが死んだらさ、イブにお通夜で、クリスマス当日にお葬式......かな? 迷惑がられそうだな」
ウォヌがシュールなことを言う。
「忙しいから、しばらく雪の中で冷やしとくんじゃない?」
ジュンもまた大概なことを言う。

まぁなんとなく落ち着いてられるのも、二人が落ちてった次の瞬間にはミンギュがソリを華麗に操って、二人の後を駆けていったからだろう。

「いや、そんなことより、俺ら、プレゼント回収しないとダメじゃない?」
ドギョムが結構まともなことを言い出した。
イブイブだというのに勝手にプレゼントまで持ち出して、走る練習をしてたなんてバレたら、きっとウジが怒るだろう。

いやでも結果ディノが無事だと知ったら、それはそれで良かったと思ってくれるかもしれないが。
あぁでも、今年はエスクプスとジョンハンがいないから失敗する訳にはいかないのに。
でも十一人もいるから、きっとプレゼントはどうにかなるだろう。
空を華麗に駆けることは諦めて、地道に行けと言われそうだけど。

夜空に振り撒いちゃったプレゼントを回収するために、サンタクロースが駆けていく。
明日はイブで、明後日はクリスマス。
時々楽しすぎて、謎な歌を歌っちゃうサンタたちが、今年も世界各地に散っていく。

The END

 

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