妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

呪わば笑え 2

えとえと......

今回2ですが、きっと前を読んでなくても、読めるはず。
まぁでも前を読んでから読むと、楽しいかも? どうだろう。
良かったらどうぞ~。まぁでも今回は短めなんだよ。ミンギュさん生誕祭なんでね。

sevmin.hateblo.jp

 

呪わば笑え 2

たまたま立ち寄った商店街のくじ引きでミンギュは夜景がキレイなレストランのお食事券を当てたけど、レストランには行けなかったし、お食事もできなかった。
そのレストランがガス漏れで爆発したから。
ミンギュとウォヌが楽しみにしてたその日の、2人が訪れる小一時間ぐらい前の出来事。
爆発はそれほど大したことはなかったらしいし、驚いて転んだ人がいた程度でそれ以上の死傷者はいなかったらしいけど、「燃えてるな」ってミンギュが言えば、「燃えてるね」とウォヌが答えて、2人は諦めて引き換えした。
相変わらず、行く先々で色んなことが起こるけど、まぁそれにも慣れたと言えば慣れた2人だった。
乗ったバスのエンジンは壊れるし、踏切の遮断器が折れて待てど暮らせど電車は来ないし、信号機が壊れて道は渡れないし。などなど。

あまり長く同じ場所にはいなかった。
それは2人の日常がそれを許さなかったっていうのもあるけれど、そんな暮らしが嫌いじゃないってのもあって。だから2人は結構本気でそんな暮らしを楽しんでいた。
最初は「お前は1人でどっかに落ち着けばいいだろ」と言っていたウォヌだって、この暮らしに慣れてしまえば、「いつかは海外も行ってみたいかも」ぐらいは言うようになったから。

色んなものが紙一重なのか、ウォヌのその呪いに興味を持つ人間はやっぱり多かったけど、でも誰もそれをコントロールはできなくて去って行くのの繰り返し。
一度は「呪いは解けるよ」という男にもあった。
解けない謎なんてない......って感じで、「呪い」も解けると言った。
まぁ世の中広いから、そういう人もいるだろう。それに、実際に呪いを解いてもらって喜んでいる人だって少なからずいるんだろう。
「どうする? お願いしてみる? 一応」
ミンギュがそう言えば、ウォヌは「うぅぅぅぅん。俺は早く飯が食いたいけど」と言った。すなわち、無駄な時間を過ごすよりも先に進もうって意味だろう。
「だな」
だからミンギュもそう言って、2人で先に進もうとしたっていうのに、「お兄さんたち、特大の呪いだね。俺がどうにかしてあげるよ」と、簡単には通してくれなかった。
「俺ら腹が減ってるから、どうにかしてくれるならまた後日、来るってことでいいかな?」
一応そうも言ってみたのに、「いや、これは見過ごせないよ。悪いことは言わないから、そんな呪い、さっさと手放した方がいいよ。俺に見えてるものが、お兄さんたちには見えないかもしれないけど」と親切にもそう言ってくれた。
まぁそれでも、これまで「呪い」に反応した人間たちとはまた違った種類の反応だったから、それはそれで面白いと思わなくもなかったけれど、「ミンギュや。俺、腹が減った」とウォヌが言うから。
「払える金もないよ」
金にならないなら諦めるだろうとそうも言ったのに、「お金の問題なんかじゃないよ。見過ごせないよ」とまで言ってくれた。
親切なのか、そういうやり口なのかは判らないけど、そこまで言ってくれるならと立ち止まる。
「ウォヌヒョン、ちょっとだけ我慢できる? 後でほどほどに好きなものを食べさせてあげるから」
ミンギュがそう言えば、「ほどほどってなんだよ」と言いつつもウォヌも立ち止まった。
でもそれほど長い時間、足止めはされなかったけど。
近くを走る国道の信号機が消えた。
「停電かな」
「設備不良だろ」
ウォヌとミンギュは慣れたものだったから、あまり気にしなかったけど。
風も吹いてないのに揺れるあれやこれや。
「ネコかな」
「ネズミだろ」
ウォヌが嬉しそうに言うのに、ミンギュは釘を刺す。
空を何かが飛んでくる。
「UFOかな」
「ドローンだろ」
ウォヌはそう言いつつも写真を撮ろうともしなかった。スマホでは相変わらずゲームしかしないから。
夜空に何か飛んでても、不思議なことって減ったよなとか言いつつミンギュだって何もしない。
もうそんなこと、2人は慣れてしまったからだろう。
呪いを解いてくれるという男は、思いのほか早くいなくなった。
なかなかに「呪い」が現象となって現れることの方が少ないからかもしれない。
「高い肉が食べたい」
ウォヌの要求がそれだった。
「高いお肉は、幾ら食べても胃もたれしないもんね」
ミンギュは頷きつつも「そこらの焼肉屋とかでもいい?」とか言って、ウォヌに蹴られそうになっていた。
「でもそのかわり、今日はちゃんとしたホテルに泊まるのとかは?」
「高いお肉の変わりに、どこら辺がなったんだよ」
ウォヌのそもそも的な問いかけに、「え、ある意味肉欲満たされるじゃん」と答えて、今度は本当に蹴られたミンギュだった。

The END
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