ウォヌとディエイトとジョンハンが飲んでいた。なかなか珍しい面子で。
「ハニヒョンはさ」
別にジョンハンがしっかりしてなくても、何ら問題ない面子だからと油断してたら、ウォヌがいきなり失礼なことを言い出した。
「ハニヒョンはさ。クプスとそういうことしてるけど、そこに愛はあるの?」
「ウォヌヒョンなんでエスクプスだけ呼び捨てなんだよ」
自分も呼び捨てなのに気づいているのか気づいてないのか、ディエイトがケラケラと笑いながら言うけど、いや、ツッコむところは絶対そこじゃないだろう。
「いや、愛しかないわ」
とりあえずそう答えたけれど、多分聞こえてない。
「最初はさ、やっぱり無理やり?」
「なにそれ、やっぱりエスクプスサイテー」
ウォヌの中で自分たちはどんな風に見えてるのかと、ちょっと心配になる。しかしそれよりも、ウォヌを真似て変なところにやっぱりをつけるディエイトも、普段酔わないだけに心配になる。
「いや、そんな訳あるかよ。それに最初から愛は、まぁそうと気づかなかった部分もあるけど、ちゃんとあったわ」
色々思うところはあったけど、それでも照れながらもちゃんと答えたっていうのに、やっぱりウォヌは聞いてない。そして多分、ディエイトも聞いてない。
「それとも優しさ? ハニヒョン優しいもんなぁ」
「あぁ、優しい人ってつけ込まれるもんね」
「そうなんだよ。アイツも優しいから、俺、つけ込んでるだと思う」
「あぁ、ミンギュはバカみたいに優しくて、バカだよね」
楽しそうにディエイトは笑う。なんでかウォヌも笑う。しょうがないからジョンハンも笑っといた。
「でもさ。愛なんてあったって、大したもんでもないじゃん」
「なに? ジュニは愛がないのか?」
「いや、むしろ愛しかない。壮大で無限大な意味不明な愛だけしかない」
ディエイトがしみじみと言う。酔ってはいるが、なんだかだからこそホントのようで、でもそれもジュンらしいとウォヌが笑う。
まぁジョンハンもそう思う。
「ウォヌや。お前んとこだって、愛があるだろ。それにミンギュはジュンと違って、愛以外もちゃんとありそう」
ジョンハンがそう言ってやれば、ウォヌは嬉しそうに笑って「うん」と言う。
え、これ、惚気けられてるだけなのまさか......とジョンハンが思ってる間にも、「じゃぁ愛がないのはエスクプスとハニヒョンとこだけだね」とかディエイトが言うから。
「いやだから、愛しかないわッ」って、もう一度叫んだジョンハンだった。
結局3人でそのまま飲んだけど、ジョンハンはミンギュにもジュンにも「お前ら迎えに来い」とカトクをしておいた。それから当然エスクプスにも......。
The END