妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

🐰ジョシュアオジサンニナル🐰

えとえと......

2023年12月30日のジョシュアさんセンイルでTwitterでかきはじめた、パパママに続くおじさんです。これがラストです。
できれば、パパになるを先にお読みください。まぁ読まなくてもいけるかもだけど。

sevmin.hateblo.jp

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🐰ジョシュアオジサンニナル🐰

ウジを中心に練られた96ラインの作戦通り、ジョンハンはしばらくして足の怪我で一時離脱すると発表された。
エスクプスはそれ以来、病院にすら一緒に通えてない。
代わりにジョンハンの横に立ったのはジョシュアで、さり気なく道路側を歩いたり荷物を持ったりするその姿は、いつだって完璧に見えた。


なんでだよ......と文句は言ったけど、ジョンハンは笑う。
「あんなこと言われたらしょうがないだろ」って。
ジョシュアと2人で何度も手を洗ったあの時に、アホほど最強な96ラインは一瞬で方向性を決めたんだろう。
「ハニヒョンもお腹の子も当然守るけど、俺等、セブチも守りたい」
ウジが言った。


それは当然だから頷いたのに、ウジは続けて、「クプスヒョンのことも守りたいんだよ」と言った。
隠したっていつかバレる。でも子どもができたって事実はどうしようもなくても、子どもの父親が誰かって点だけは、エスクプスが兵役から戻って来るまでは隠し通したいって、ウジが真剣な顔で言う。


そんなことどうでもいい。そう思ったのに、「いつも通り、96ラインに任せよう」とジョシュアが笑う。
「お前、俺に感謝することになるぞ。最高のチングを持ったってな」
そうも言ったけど、そんなの、とっくの昔にもう思ってるし、いつだってジョシュアはエスクプスの手の届かない範囲を守ってる。


自分のことで必死だった時も、それこそ怪我で離脱した時も、弟たちがそれぞれ大変だった時も。
「お前に借りばっかり増えるだろ」
そう言えば笑って「一生かけて利子を払えよ」とか言うから、一生かけても利子しか返せないってことなんだろう。利子が高すぎる気はするがそれだけのことはある。


自分たち以外に誰に話すか。そんな話し合いをした時にジョシュアが言ったのは、「この人になら騙されてもいいって人だけに話そう」だった。
「もしもそれで色々あったら、全員で笑えばいいだろ」
そうとも言った。潔いジョシュアらしい。
でもだからこそ96ラインだって、思い切れることはあったはず。


それでもエスクプスは抗った。自分はどうしたって守る方で、守られる必要なんてなかったから。なのにジョシュアが「守られとけよ。ジフニだけじゃないぞ。お前のことを守りたいと思ってるのは」と言う。
「ジョンハンのことは、俺がちゃんと守るよ」とも。


ジョシュアは言ったことは守る男だ。言わないことも勝手に守るけど。
優しそうに見えて強い男だ。なによりその優しさが強い。
ジョンハンがいつまでたってもケロってしてる中、なんでかマタニティブルーになったのはエスクプスの方だったけど、そんな時だってジョシュアは側にいてくれた。


「当然だよ。命が生まれるんだから」
不安も、喜びも動揺も、色んなものが押し寄せてくるのに心臓がドキドキすると言えば、それは当然だとジョシュアが言う。
「でもお前は1人じゃないじゃん」とも言ってくれた。
そして事実、エスクプスは1人じゃなかった。


俺は何もしてないよ。ただ側にいるだけだから。
ジョシュアはそんなことを言いつつも、エスクプスの側にもジョンハンの側にも居続けた。
同じように弟たちの側にも居続けてくれたはず。
覚悟なんて何もないよ。俺だって、できることしかできないんだから。
そうも言ったけど......。


車椅子に乗ってるその姿に、ユンジョンハンは兵役にいつ行くのか......って話がでた時に、「いつかは知らないけど、今度足の手術するって言ってたよ」とサラリと口にするジョシュアがいた。
もしかしたらいつか、その発言でジョシュアが責められることになるかもしれないのに、ジョシュアは笑う。


嘘は言ってないよ。ただ真実を言ってないだけで。それに非難されたら、泣いて同情を買って見せるよ。
なんでもないとジョシュアは言うけれど、きっとなんでもなくはない。
ジョンハンの車椅子を押しながら、いつだって笑ってるけど、先の予想ができない不安はジョシュアにだってあるだろうに。


飛行場の中、ジョシュアは車椅子を押しながら、颯爽と歩いた。
「見送りには行けない」と言ったエスクプスに、「俺もお前を見送れないから」と、おあいこだとジョシュアが笑った。
2人でひしと抱き合う横でジョンハンが、「いや俺ともっと別れを惜しめよ」と文句を言ったほど。


足が治ったら兵役に行くはず。まだそう思われてるうちに出よう。ギリギリまでとやっぱり言い張ったジョンハンを説得したのはジョシュアだった。
いずれバレる。行かない事実がバレた時、この国の人間は絶対にその理由を知りたがる。
それだっていずれバレるかもしれない。


俺なら大丈夫。
ジョンハンは言ったけど、「お前は大丈夫でもクプスは? 弟たちは? お前の妹に家族は? お前はみんなを守ってやれないのに?」と、事実を口にするのにジョシュアは躊躇ったりしない。
「ジョンハナ、行こう」
説得は思った以上に早かったけど、それはジョシュアだったからだろう。


推測の域を出ない噂はすぐに広まった。兵役に行くためにも、アメリカの有名野球選手の手術をした医者を頼るんだとか。
兵役に行かない2年弱。アメリカに行くっていう選択はジョシュアがいたからできたことだった。
もちろん特殊な事情に対応できる、セキュリティの高い病院も見つけていた。


病院が見つかるなら、国を出るのが1番良いと思う。そうウジが言った時には、きっとジョシュアは覚悟を決めていたはず。
ジョンハンにつきあって2年弱も活動できなくなるって言うのに。
ロングバケーションだと思ってのんびりするよ。酒を片手にネトフリ見まくるし、本もたくさん読めるしな」って。


でも実際にはジョンハンの側に居続けて、影に日向に、エスクプスが本当ならしなきゃいけなかった色んなことをしてくれてた。
それこそ医者との意思疎通だって、ジョシュアがいなけりゃどうしようもなかったはずだから。


「ハニヒョン愛してる」
そう言って、エスクプスの次に行ったのはウジだった。
ジュンとディエイトが、ほぼ時を同じくして国に帰った。
ウォヌとミンギュは一緒の日に入隊して、その頃にはもう世間は消えたジョンハンとジョシュアのことでザワザワしていた。


本当は行く資格を喪失したが正しいけれど、特殊な事情を鑑みて、免除と発表することが許された。元から腕も壊したことがあって今回は足で、治すための手術と経過観測とリハビリに数年かかることが判っているからこその免除だと、公式から発表された。


世間がそれで納得したかは判らない。ジョシュアとジョンハンがキレイに消えたことで、当然のように重病説だって出たから。
でもブソクスンがカムバックして、派手に世間をかき回したと思ったら、ドギョムもマンネラインも、揃って行った。
逆にホシだけが残って世界中のカラットたちが心配したほど。


誰も、13人以外は、ホシが何のタイミングを測ってるのかなんて判らなかっただろう。
「ハニヒョン愛してる」
ウジと同じ言葉を毎日毎日飽きもせずカトクしてくるホシは、無事に生まれたことを確認してから行くという。
自然分娩じゃないから、日程はある程度決まってるって言うのに。


その日、それはどうしたって特別で、エスクプスにとってもメンバー全員にとっても、それからカラットたちにとっても。
ホシはその日、『爆誕』って、特大のスポをWeversに残して行った。
それはカラットの誕生日でもあったから、きっとこの特大スポがバレるのは当分先だろう。


ホシのスポに続けてコメントを出したのはウジで、怒るのかと思ったらそうじゃなかった。
『愛してる。大切な俺らの家族たち』って。
同じように皆が、ウジに続く。
誰もホシを責めたりはしない。だって誰もが同じ気持ちだったから。
愛してる、大切な俺らの家族たち......。愛してる。


予定日は決まってたから、ちゃんと休暇を取っていた。駆けつけたかったけれど、海外までは行けない。それでもジョンハンの側にはジョシュアがいる。
かかってきた電話はジョシュアからで、「お前がいて良かった」って言いかけたのに言えなかった。
電話の向こう側でジョシュアが泣いていたから。


「なんだよ。なんでお前が泣くんだよ。やめろよ」
嗚咽を零すジョシュアの声に、「何かあったのか? 嘘だろ?」って、エスクプスの声まで震える。
「ごめん。大丈夫。何も問題ない。ジョンハニも、俺たちの家族も。でもごめん。ちょっとだけ待って」
そう言ってジョシュアはしばらく泣いていた。


「どうした?」号泣するジョシュアは珍しいからそう聞けば、「俺、産声を聞いた」って言われた。
泣いてる理由はそれだけだった。
「こんなに感動するとは思ってもみなかった。世界中で毎日誰かが生まれてるのに、こんなに、特別だとは思わなかった」
俺、おじさんになったよとジョシュアが泣き笑う。


自然分娩ではなかったから、ジョンハンも麻酔がきいていて、本当にその声を聞いたのは自分だけだったんだとジョシュアが言う。
本当ならトツキトウカだって言うのに、早めの日程になった事情も全部ジョシュアが医者から聞いて、それをエスクプスに伝えてくれていた。


ごめんもありがとうも、当然たくさん口にしたし、できることが限られ過ぎてるから、エスクプスは自分名義のカードを渡すぐらいしかできなかったというのに。
もう元なんて取れちゃったよとやっぱりジョシュアが泣き笑う。
俺のほうがごめんかもしれないって。


一生忘れないと思う。こんな凄いこと。
だから俺の方がごめんだと思うって。
2年弱。ディノが戻ってくる日まで、世界平和を願うだけでいいって思ってたのに。
こんなの、もう2年弱なんかじゃないよ。
子どもを持つ親の願いなんて、みんな同じかもしれない。健康と、この世界の平和と。


ジョンハンは疲れ切って寝てばかりで。小さく生まれ過ぎて保育器で過ごす子どもの側に居続けたのはジョシュアで。
小さい指の写真ばかりが何枚も何枚も何枚も。飽きることなくカトクに流れてくる。
小さい指に豆粒みたいな爪。最大限広げたって、何も掴めなさそうなその手に、未来が詰まってる。


そうしてジョシュアはおじさんになった。
エスクプスはパパになり、ジョンハンはママになったけど、子育ては一番おじさんがしてる。
成長曲線の平均には全然届かないけれど大丈夫だと、おじさんが子育て記録もつけている。
そして世界で一番幸せなおじさんなんだと、笑う。


The END
4211moji

 

えとえと、戻って来た......

パパママに続き、おじさんまでwww
95LINE3部作です。変わったおはなしだけど、それでもセブチっぽいおはなしが書けたんじゃないかと、思ってるんですが、どうだろう。
ま、センイルだしなって感じで、流していただけると幸いです。