妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

ちゃんと働く、サンタクロースたちたちたち

サンタクロースたちたちたち

サンタクロースな彼らのおはなしのcontentsをつくりました。

sevmin.hateblo.jp

 

ちゃんと働く、サンタクロースたちたちたち

今年もクリスマスが来た。
「クリスマスって毎年来るよね」と、バカなことを言ったのはディノで、多分大分疲れているんだろう。
クリスマス前から、今年もちゃんと準備をしてきたサンタクロースたちたちたちだったけれど、夏前にはエスクプスがケガをして離脱した。
それでも「クリスマスカードぐらいは書けるから、俺はそっちで頑張るよ」とか言っていたくせに、忙しさのピークを迎える前に、これまた足を痛めたジョンハンがいて。
2人して手は大丈夫なんだから、なんだってできるよって言ってたくせに、突然「俺らたまにはゆっくりするわ」とか言い出したと思ったら、2人して旅に出てしまった。
「こんな時期に急に旅行とか言ったって、飛行機の予約だって取れないだろッ」ってホシが言ったのに、「俺らサンタクロースだも~ん。空だって飛べちゃうも~ん」と、エスクプスは浮かれすぎてバカになっていた。

まぁそれだって11人もいるんだから、2人ぐらい消えたって問題ない。
だってのに、次に消えたのはスングァンとバーノンだった。
サンタクロースだっていうのに、商店街のくじ引きで、済州島旅行が当たったから。
クリスマスイブに恋人と済州で過ごしませんかっていうパンフレットを手に、スングァンが「一生のお願いッ」って1人1人にお願いしてまわった結果、2人して出かけて行った。もちろんギリギリまではプレゼントの準備だとかは手伝っていったけど。

まぁまぁそれだって、まだ9人もいるんだから、2人ぐらい消えたって問題ない。
「そうだよね。こういう時って、そういうことが起きるよね」
しみじみ言ったのはディエイトで、ぎっくり腰になって動けないミンギュを見下ろしていた。ミンギュは「何もしてないのに急に」とか言っていたけれど、多分何かしたんだろう。それにしたってうっかりが過ぎる。
しかも1人じゃ起き上がれないしトイレもいけないとかで、結局ミンギュの側にはウォヌが残ることになった。まぁそれでも、ミンギュの側で色々準備を手伝っていたウォヌはいたけど。

どうにか。それでもなんとか7人もいるんだから、2人がダメでも問題ない。
「ぅお?」
なのに驚いた声を出したのはウジだった。
サンタクロース協会からの支援要請が入ったからだろう。何せ13人もいると思われているから。
もちろん7人しかいないから無理だと断ることもできたけど、昔世話になったヒョンたちが困ってると聞けば、行かない訳にはいかないだろう。
「俺とジフニで行くけど、大丈夫か?」
ホシがそう言えば、ジュンが頭を抱えながらも「行ってこい行ってこい」と後を引き受けた。

厳しいかもしれない。正直5人じゃ。でもいざとなったら俺も出るからとウォヌが言うから、全員でどうにかなるだろって励ましあったっていうのに、クリスマス2日前にドギョムがトナカイに逃げられた。
「は? どこの世界にトナカイに逃げられるサンタクロースがいるんだよ」
優しさが売りなはずのジョシュアが、驚きすぎたからかそんなことを言う。
ジュンはしゃがみ込むし、ディエイトは励まそうか怒ろうか悩みだすし、「サンタクロースってトナカイいないと案外何もできないんだね」ってことに今気づいたみたいなことを言いだすディノがいた。しっかり「昔。お前だってトナカイに逃げられてただろ」とドギョムが言えば「あれは俺がまだまだ独り立ちする前のはなしじゃん」と言い返されてた。

ドギョムは基本優しいからだろう。そしてオロオロとしながらも謝りながらも、「ど、どうにかするよ。探してくるし」と必死だったけど、勝手に戻って来るにしても期待して待ってる訳にもいかない。
「う、馬とかでもいいかな」
最後の方にはそんなことも言っていたけれど、「馬って飛ぶっけ?」とこれまたディノがど正論を口にしていた。

「いや、いざとなったら俺が出るから」とウォヌが言う。
「いや、もういざじゃね?」とジュンが言う。
「ごめん俺がうっかりギックリ腰になんてなったから」とミンギュが言う。
「それなら俺だってごめん。トナカイに逃げられて」とドギョムが言う。
「な、なんとかなるよ。それに本当にいざとなったら、全員を呼び戻そう」とジョシュアが言う。
ディノだって「俺が頑張るよ」って力強く言って、どうにか全員で前向きになろうとしていたというのに............。
「アマゾンのお急ぎ便なら、余裕でプレゼント届くよね」
と、悪魔のようなことを囁いたディエイトがいた......。

え?
え?
え?
え?
ぇえ?
えぇ。

驚きに混ざって誰かが同意するかのような言い方をするのに、「いやいやいやいや」「いやいや」「いやいやいやいや」「いやいや」って、バカみたいに全員で否定して。
「でもイマドキって感じだよね」ってディノが言えば、微妙な沈黙が広がってしまった。

それでもどうにか、「俺らほんものの、サンタクロースじゃん」っていうドギョムの言葉に全員が踏みとどまった。
いや絶対、『そのほんもののサンタクロースがなんでトナカイに逃げられてんだよ』と誰もが思っていたかもしれないが、そこはグッと我慢した。
それからドギョムはミンギュのトナカイを借りた。爆速で走るミンギュのトナカイは、ドギョムにしてみれば制御なんてできるはずもないけれど、賢いからか何も指示をしなくても夜空を駆けてくれる。

全員で必死に働いて、今年もなんとかギリギリ、どうにかプレゼントを配り終えたサンタクロースたちたちたち。
もちろん「あれ? このバタバタ感、去年と似てる」とか、終わった頃に思い出したジュンがいたり、「いざとなったら俺が」と言い続けながらもミンギュの側に居続けたウォヌがいたり、「トナカイってどうやったら逃げるんだ?」って首を傾げまくってるジョシュアがいたり。

「クリスマスって、4年に1度で良い気がする」

とうとうディノがそんなことを言いだして、「オリンピックじゃん」とミンギュにツッコまれていた。

The END
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