妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

The Dreamy World

The Dreamy World_1

ユンジョンハンを囲む会を開くと言い始めたのは、ユンジョンハン本人だった。
「は? なにそれ」
驚きつつ呆れつつも、「どこで?」って聞きながら参加する気満々だったというのに、「お前はダメだ」と断られてたのはドギョムだった。
「ハニヒョン嘘でしょ?」
「嘘じゃない。今回のユンジョンハンを囲む会は、不条理な出来事に打ちのめされてる奴しか参加資格がない」
「..................」
またこのヒョンは謎なことを言いだしたよっていうのが良く判る視線をドギョムは送っていたけれど、結局本気で連れていってはくれなかった。
「参加資格のある奴だけに、カトクで集合場所を送る」
そう言ったユンジョンハンからは、本気でカトクが来なかったから。
参加資格があるメンバーには、カトクが突然送られてきて、そこには場所と時間とともに「集合」としか書かれてなかったらしい。だけどそこはユンジョンハンからのカトクだったから、全員無視はできなかったのかもしれない。
「なに? ヒョン、宿舎でヒョンのこと囲めばいいじゃん」
そう言いながらも最初にやって来たのはディエイトだった。
「ヒョンの驕りだって聞いたけど」
そう言いながらやって来たのはウォヌで、その隣りにはスングァンもいた。そして呆れた顔で、「ハニヒョン今度は何考えついたんだよ」とか文句を言っていたけれど、素直には来たらしい。
そして最後にやった来たのはウジだった。
その姿に、「ハニヒョン、ウジヒョンのことまで呼び出したの?」ってスングァンが驚きつつちょっと非難の目を向けていたけれど、「おぅ、それがどうした」と言ってのけたユンジョンハンは、謎に堂々としていた。
「で、ヒョン、これ何の会? ユンジョンハンを囲む会って、何すんの?」
ディエイトが聞けば、皆がそうだそうだと言いだして、普通囲むのは恩師とかじゃないのかって話になって、どう考えてもユンジョンハンは囲まないだろうとか、どさくさ紛れにスングァンは酷いことを言っていた。
「とりあえず聞けって」
そう言ってジョンハンが話し出したのは、先日たまたま宿舎で飲み会をしたメンバーが、酔った勢いで謎に「俺の男自慢」をはじめたって話だった。
飲み会に参加してたのはエスクプスにジュンにホシにミンギュにバーノンで......。
自慢ならまだしも、そこで誰が1位かまでを決めたらしい。きっと相当酔っていたんだろう。
「ぁ~あ、あの話ね」
ウォヌはそう言ったから、ミンギュから話は聞いていたんだろう。
「なにそれ、俺は聞いてないけど」
そう言ったのはディエイトだったけど、特に気にはしてないようだった。
「俺は聞いてる。アイツが謝ってきたからな。全然ダメだったって」
まさかのそう言ったのはウジで、ホシからちゃんと聞いていたようだ。しかも順位的にはダメダメだったとまで。いやだからこそ、先に言っておかねばとホシは思ったのかもしれない。
「何も聞いてない。でもボノニはそういうの、参加しないと思うけど。誰かに順位をつけるとか絶対しなさそうだもん」
そう言ったのはスングァンで、全員がそれには頷いた。確かにバーノンは自分の中に大切な気持ちがあれば良くて、誰かと何かを競うだなんてあまりしそうにない。
「順番は上からディエイト、スングァン、ウォヌ、俺、ウジだった」
ジョンハンはあっさりとそう言って、結果を教えてくれた。
「俺が1番なの? それもまた謎だな」とディエイトが感心してる中、なんでかスングァンは照れていた。
「え? なにそれ、アクロバティックな体位が試せる順じゃない?」
なんでかウォヌがしれっとそんなことをいい、ディエイトがさらにしれっと「まぁそれなら俺が1番で納得かも」とか口にして、ウジからは「お前らもう飲んで来たのかよ」とツッコまれていた。そしてスングァンはというと、「な、な、な、な、な、なんでそれで俺が2番なんだよ」と慌ててるなか、何故かジョンハンは「それなら俺だって負けてないわ」とか言い出して、ジョンハンを囲む会はかなり危険な会になりつつあった。
「とりあえず料理の前に酒を頼もう。全然これ、酒のまわりが間に合いそうにないから」
笑いながらそう言って、色んなものを頼み始めたウォヌの横では、「いや俺飲めないんだけど。それでこの面子でこの話題に付き合うのかよ」とウジが呟いていた。
とりあえず勝手に順番なんてつけられたことへの文句とか、そういう会なんだとなんとなく全員が理解したというのに、結局ユンジョンハンを囲む会は全然違った。
「こんな面白いこと、俺らもやらなきゃ」
乾杯する前にそう言って、「俺らも俺らで順位を決めようぜ」ってことらしい。
どうやら勝手に順位をつけられて怒った訳ではなく、なんでそんな楽しいこと勝手にしてんだよお前等は......って気持ちでいるらしい。
「いや俺これ飲もうかな」
物凄い珍しく、ウジがそう言っていたのは、飲んでさっさと潰れてウォヌの膝でも枕にして寝てしまおうか作戦なんだろう......。不戦勝だったとしても、全然痛くなんてないから。いや逆にそっちの方が勝ち逃げな気がしないでもないから。
「いやウジヒョン、ここは無難に参加しといた方がいいって。ここで逃げたら絶対酔った寝顔を晒される。下手すりゃカラットたちにまで」
スングァンが物凄い真剣な顔でそう言うもんだから、ウジも真剣に考えて、「確かに」とか言っていた。
そしていつの間にか、ウジの目の前にはコーラが置かれて、その他の面子の前にはビールやらワインやら焼酎やらが置かれて、なんでかジョンハンが自ら音頭を取り............。
「はい、じゃぁ第1回、ユンジョンハンを囲む会、開催しま〜す」
当然、誰もが『え、第1回?』と思ったけれど、そこは耐えていた。そもそもそこからツッコみはじめたら、絶対朝までかかってもユンジョンハンを囲む会は終わらないだろうから............。
で、結果。見事1位を取ったのはウジだった。
まぁ多分、1人素面だったからかもしれない。
「いや、俺は全然酔ってないけど?」って言いつつも、ディエイトはずっと笑い転げてたし、「うんまぁ、俺も酔ってないかも」って言いながらも、途中からウォヌはずっとここにはいないミンギュに向かって話しかけていたから。
当然のごとく、スングァンはもっと早く酔いつぶれてて、ジョンハンの膝枕で寝てた。
恐らくウジ以外の全員が空きっ腹な状態で酒のペースをあげたからだろう。素面なんかでいてられるかっていう気持ちだったからか......。
ウジの次はディエイトで、その次がスングァン、ウォヌ、ジョンハンだった。
だから何の順番だよ......と後から当然、エスクプスもホシもミンギュも知りたがったけど、誰一人口を割ることはなかったという。
なんだかある意味知ってしまうのも恐ろしいような、第1回ユンジョンハンを囲む会だった。

 

The END
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The Dreamy World_2

話は、第1回ユンジョンハンを囲む会の、3日ほど前に遡る。
たまたま、本当にたまたま、揃った面子がエスクプスにジュンにホシにミンギュにバーノンだっただけのこと。
酒も飲んだけど、まさか最終的に、「俺の男選手権」が開催され、順番までつける羽目になろうとは、誰一人思ってもいなかった。
「俺が一番ウジのことを理解してるって自信ある俺。俺が。俺が。俺が。俺が」
誰が悪いって、なんでかそんなことを言いだしたホシだろう。最後の「俺が」は何故か全員の顔をじっと見ながら繰り返したから、人数分発生した単語だった。
「俺は一番ディエイトに理解されてる自信あるけど?」
笑ってそう言ったのはジュンで、自慢気に言ったばかりのホシがなんでか悔し気だった。そこは「俺だって」とは言えなかったんだろう。
「それならどうだろ? 俺はウォヌヒョンのこと自分のことみたいに判ってるけど、ウォヌヒョンは俺のこと、半分も理解してないかも」
そう言って笑ってたのはミンギュだった。
「ボノニは?」
そうエスクプスがバーノンにも水を向ければ、「俺たちは相入れないよ。全然違うし。お互いのこと、違うから好きって判ってる程度だし。だから多分2人とも、全然理解してないと思う」と、ある意味羨ましいことを言う。
逆にバーノンから「ヒョンは?」と聞かれたけれど、思わずエスクプスは目の前にあった焼酎をグッと飲み干して、「いやもう一周した感じ」とか、しみじみと口にした。
結局はイイ感じに全員が酔いはじめていたのも原因だっただろう。
「ウジが一番カワイイ」ってホシが言えば、珍しくもバーノンが「ブスングァン以上にカワイイ奴なんて、見たことないけど」なんて言うほどだから、酔いの度合いが判るってもんだろう。
「ディエイトは可愛くないけど、そこがカワイイ」とジュンが言えば、「ウォヌヒョンの可愛さは俺だけが判ってればいい」とミンギュが言って、全員が畜生って顔。
「でも美人なのは俺のハニだけどな」
負けじと、それほど酔ってもいないくせにエスクプスが言う。
「俺のウジは天才だけど?」
どうしても勝ちたかったのか、ホシが最大のマウントをとって来る。
さすがにそれは全員が同意せざるを得なかったけど、「それは反則だよ」と真剣な顔でバーノンに言われてた。
「俺のことを一番好きだと思ってるのは、俺のスングァニだけど」
突然バーノンが、「俺のスングァニ」とか言い出して、全員をビビらせていた。
それは普段のバーノンなら絶対口にしない言葉だったから。
まぁ焼酎の瓶を何度か片付けて貰ったってのに、今手元で空になったのが数えるだけでも5本もあるんだから、そりゃそうかもしれない。
「よし、ここは正々堂々と、最後まで酔いつぶれなかった順としようぜ」
一番年上らしく堂々とそう口にしたエスクプスだったのに、「どこが堂々とだよ」と早々にジュンには言われ、「俺の酒の強さとウォヌヒョンに何が関係あるんだよ」とミンギュにも言われ、「あぁ? そういうことは最初から言うべきだろ。俺のギブがもう目前なんのよ」とホシが言う。確かに呂律がもう回ってない。なのに今度も「乗った」とか言ってバーノンが目の前のグラスを飲み干しすもんだから、全員がビビってた。
思わずエスクプスとミンギュは目があった。さすがに真剣に挑み続けたら、エスクプスとミンギュは朝までだって飲み続けることができるからだろう。ホシはどうせ潰れるし、後は年上の自分たちがこの場をコントロールすればいい。という気持ちでエスクプスはジュンに目くばせしたっていうのに、なんでかジュンは「俺は勝つよ」とテンションが高かった。
いやもうジュンは酔ってるとか酔ってないとか以前に、楽しくなっちゃったんだろう。
結局真っ先に潰れたのはホシで、その次にギブって言ったのはエスクプスだった。当然酔ってなんていなかったけど。それからミンギュもちゃんと、エスクプスより一杯だけ多くのんでギブって言って、それからテーブルの下でジュンの足をコツいたというのに、ジュンはやっぱり「俺は全然平気だも~ん」と譲る気なんてゼロだった。
こうなったらジュンは朝までだって飲むだろう。時々は顔が赤くなったりはするクセに、酔ってなんて全然いないんだから。しかも普段と同じぐらいのテンションで楽しんでるんだからタチが悪い。
バーノンの方が限界が早いだろうが、珍しくもムキになってる分だけ放置はできなくて、ミンギュが急に「ボノナ、スングァニはお前は無理して1番になったら、絶対喜ばないよ」とか、方向を変えてバーノンの説得をはじめることにしたようだった。
当然それにはエスクプスだって乗っかる。
「そうだな。それに、お前の中では絶対的に1番なんだろ? きっとスングァンはそれだけで喜んでくれるって」
そう言えば、バーノンはちょっとだけ考えていた。
向かい側ではハイテンションなジュンが、「俺は絶対負けないも〜ん」とか言いながら、焼酎をさらに注いでた。
で、結局なんでかただの飲み比べで、しかもちゃんと勝負した訳でもないのに、順位が決まってた。
凹んでたのはホシで、後でバレたらそれの方が怖いからって、ウジに謝りに行ったとか。
それからジュンはあんなにムキになって勝ちにいったのに、そんなことも忘れたかのように涼しい顔で、ディエイトには何も言わなかったとか。
ミンギュはちゃんとウォヌに説明して、自分が譲ったのは弟のためで、ヒョンたちしかいなかったら自分は絶対譲ってなかったと主張したとか。
バーノンは飲み過ぎたのか、記憶は不鮮明だったのかもしれない。スングァンに話したっていう話も聞かなかったし、そんな雰囲気はなかったから。
それからエスクプスは、話すつもりはなかったのにうっかりそれをジョンハンに話してしまった。
ジョンハンが物凄く悔しそうだったから、「やー、弟たちに譲っただけで、お前が本当は一番に決まってるだろ」って言ったけど、どうやら悔しかったのはそこじゃなかったようで......。
でもジョンハンたちが決めた順番の、中身はなんでか教えてくれなくて、しっかりエスクプスも後日悔しがる羽目になったけど......。

 

The END
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The Dreamy World_3

ジョシュアとドギョムとディノは、3人で平和に飲んで食べていた。
最近、エスクプスとジュンとホシとミンギュとバーノンが飲んで、なにやらごちゃごちゃあったせいで、今後はジョンハンとウォヌとウジとディエイトとスングァンが飲んで、やっぱりごちゃごちゃあったらしい。
自分も飲みたかったとムクれてるのはドギョムで、そのせいでジョシュアがディノとドギョムを連れて飲みに来たのだ。もう少ししたら本気でドギョムが拗ねて、黙り込んでしまいそうだったから。
ドギョムだっていい大人だっていうのに、いまだに良く拗ねる。そういう意味ではマンネなディノの方がよっぽど大人だった。
「ドギョミヒョン、もうあの人たちのことは放っておきなよ。巻き込まれる方が大変だって」
そんな醒めた発言もしてたりするから。
いやでも、飲み始めてしばらくしたら、頑固でちょっとズレてるディノが顔を出すんだけど......。
「だいたいさ、誰が1番とかって、決める方がおかしいんだよ。ほら、なんとかかんとかより、なんとかって言うじゃん」

いやもう全く判らなかった。でもディノは楽しそうに笑ってるから、伝わってると思ってるんだろう。
ジョシュアが苦笑しながらも適当にうなづいてたら、ドギョムが、「あ、判った。それナンバーワンよりオンリーワンだ」とか言い出して、一瞬おぉってなったのに、ディノは「違うよ。それじゃないよ」とか言い張っている。
でも変わりに何かを思い出したかと言えば思い出せないようで、でも楽しそうに笑ってた。
「でも俺はハニヒョンが1番だと思うけど」
ジョンハンに懐いてるドギョムがそう言えば、「ん~、俺はウォヌヒョンかな?」ってディノが言う。
ドギョムは自分が一番好きな人をあげて、ディノは自分のことを一番好きでいてくれる人をあげたんだろう。
酔い始めたからか、話はかみ合ってないのに2人とも全然気にしてなくて、2人して「シュアヒョンは?」とか聞いてくる。
「俺はウジ」
とりあえず一番稼ぐからって気持ちでウジの名前をだせば、「おぉ」とか「意外すぎる」とか言ってなんでか2人のテンションが上がる。
そして何故かジョシュアの株も一緒に上がったようで、「そうだよ。ハニヒョンもクプスヒョンなんてやめて、シュアヒョンにすればいいのに」とかドギョムが不穏なことを言いだした。
「あ、それ俺もいつも思ってた。ウォヌヒョンもシュアヒョンにすればいいのに」
何故かディノまでが乗ってくる。
「そうだよ。ウジヒョンだってシュアヒョンの方が絶対いいよ」
ドギョムがウジまで押し付けようとしてきて、「じゃぁついでにスングァニも」とか、ディノがスングァンが聞いたら「ついでってなんだよ」とか怒りそうなことまで言い出した。
「シュアヒョンモテモテじゃん」とドギョムが言うけれど、実際には酔っ払い2人に押し付けられてるだけで、全然モテてはいない。
「シュアヒョン両手に花のカケル2じゃん」とディノが言うけれど、いやもう想像するだけでも大変でしかないので止めて欲しい。
「二股のカケル2でもあるじゃん」とドギョムまでそんなことを言いだしたから、さすがにジョシュアが「そろそろ帰ろうか」ってその場の終息を測る。
とりあえずとばかりにトイレに行く振りをして、支払いを済ませておく。タクシーもちゃんと呼んで、忘れ物がないことも確認してと1人忙しかった間に、ドギョムとディノがなんでか、全員のカトクに「ハニヒョンは今日からシュアヒョンと付き合うことにしたから」とか書き込んでいた。
「ウォヌヒョンも今日からシュアヒョンと付き合います」と書いたのはディノで。
「ウジヒョンも今日からシュアヒョンでいくって言ってます」はドギョムが。
「スングァニもついでにシュアヒョンで」はディノが。

そんなことにも気づかずに帰り支度をしてたらジョシュアの携帯が鳴る。
出て見たら「は? お前何してくれてんの?」って何故かキレてるクプスがいて、とりあえず無視して切ってやった。
だけど続いてかけてきたのはホシで、その辺りでジョシュアはカトクに書き込まれた内容を知った............。

そうしたら当然、ジョンハンからも電話が来るだろうと思ったら、やっぱり来た。
曰く、「なんで勝手にお前らだけでそんな楽しいことしてるの?」って。
しばらくジョシュアはエスクプスにもホシにもミンギュにも、じとって睨まれることが多かった。バーノンは何故かカトクを見てなかったからか気づいていなかったけど。
それからジュンが、「やーッ! なんで俺のことは誰も書かないんだよッ」って謎にキレていたけど............。

誰も得しないけど、結果誰も損もしない。
酔ってるからって訳ではないけれど、なんとなくふわふわと、夢のような世界が続くのは、やっぱり楽しいことに目のないジョンハンが後日、ジョシュアに寝取られた野郎どもの会を開くとか言い出したからだろう。
参加資格のないジュンはやっぱりキレていたけど............。

 

The END
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