妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

僕らの未来に花が咲く

 

何年後かの世界。
宿舎から出て、それぞれに暮らし始める時が来た時。

「ボノニはどうする?」

そう聞いたらボノニが当たり前って顔で、「お前と一緒に行くけど? だって俺一人じゃ、起きられないじゃん」て言ってくれたりして。

二人で暮らす部屋を探す時には、何かあったら大変だから事務所の近くで、誰でもいいからヒョンの誰かとは同じマンションが良くて、できればディノも近くにいて欲しい。

そんなことまで考えて、時々マンションの間取りとか家賃とかを気にして生きているっていうのに、ある時楽屋でそんな話になった時、ボノニはあっさりと、「俺は宿舎のままでいいや」とか言っていた。

誰かが「お前はスングァニと二人暮らしとか、すると思ってたけど」と言ってくれたから力強く頷いていたっていうのに、ボノニがあっさりと「それはないよ」とか言うから、まだ何も決まってないし、まだ何も提案もしてないのに、なんだか告白する前に振られた気分になって凹んだかもしれない。

でもまだそれは未来の話で、今じゃない。だから落ち込む必要はないっていうのに、自分を見て笑ってるキムミンギュがいるし、ちょっとだけ心配顔のハニヒョンと目があったりして、泣きそうになったかもしれない。

「勝手に一人暮らしはじめられるより、宿舎でならずっと一緒にいられるんだから、全然マシじゃん」

スングァンが落ち込んでることに気づいたからか、笑ってたはずのミンギュがそんな慰めの言葉をかけてくれたけど、あんまり喜べなかった。

だってなんだか、そんな何年後かの世界を、バカみたいに考えてるのが自分だけだって判ったから。まぁ別にいいんだけど。一緒に暮らせなくても。ずっと仲間で、一番のチングでいられるだけでも幸せなはずだから。

あんまりにも落ち込んでいたからか、ミンギュがアイスアメリカーノを買ってくれると言う。だからトボトボとついていったスングァンだったけど、その後の楽屋の中で、ジョンハンがボノニに「なんでお前、スングァンと一緒に住むのはないって断言できるの?」って問いかけていたなんて、全然知らなかった。

「だって、俺ら同い年だし。兵役終わるまでは二人では暮らさないよ。部屋代無駄じゃん。それに、スングァニはどうしたって寂しがり屋だもん。宿舎に残って誰かがいるか、いつでも誰かが遊びに来てくれる環境にいた方が絶対いいよ。そうじゃなきゃ、ヒョンたちの側で部屋探すことになりそうじゃん」

ボーっとしているように見えて、物凄くしっかり考えていたバーノンに、その場にいた面々はそれぞれ感心したりホッとしたり喜んでたり笑ってたり。

どちらかというとスングァンは、二人暮らしの部屋の壁紙を考えたり、二人分の荷物をしまうのは大変だから服は共通で使おうと思ってたり、でも靴だけはお揃いでもいいかもとか考えて、ちょっとニヤニヤしたり、だいぶニヤニヤしたり、ずっとニヤニヤしまくってたり............。

そんなスングァンに気づいていたかは知らないが、バーノンはもっと現実を見てたのかもしれない。

落ち込んだり凹んだりするたびに、一人になりたがるスングァンだったけど、それでも一緒に暮らすヒョンたちに気づけば支えられている。ケンカばかりしてるように見えるマンネなディノとだって、いざとなったらタッグを組んで、励ましあって頑張っている。

だからいつか、そんなに頑張ることなく暮らせるようになるまでは。
それともいつか、どんなスングァンのことも自分一人で支えられるようになるまでは。

スングァンのようにニヤニヤすることもなく、いつもと同じ、何も考えてないように見える顔のまま、ひどく現実的な未来を考えていたバーノンだった。

もちろんスングァンは、そんなことには微塵も気づいていないけど。
アイスアメリカーノをチョビチョビ飲みつつ、ミンギュと一緒に戻って来たスングァンは、ヒョンたちが異様にニコニコして「おかえり」と言ってくれたことにちょっとだけ不思議な顔をしていたぐらい......。

何年後なのかは判らないけど、きっといつかは、来るだろう未来。
きっとその時もスングァンは楽しそうに笑ってたり怒ってたり悔しそうだったりして。
その横ではバーノンがいつも通りの表情で惚けたことを言ってたりして。

 

The END
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