ドギョムはよく「お前はリアコイ枠じゃん」と言われる。そのたびに「そうかなぁ」ってちょっと照れながらも喜んでいたけれど、でも最近気づいた。
ドギョムがリアコイ枠だったとしても、ドギョム自身にはあんまり関係ないってことに......。
だって世界中のカラットたちが自分のことをリアコイだと言ってくれたって、万が一に万が一があってカラットの誰かと付き合うことになったって、その時は相手は1人だろうから。
そう言えば、「図々しいよヒョン」とスングァンに言われた。「お前なん股するつもりだよ」とジョンハンにも言われた。
「でも結局、どのカラットとも付き合ってないんだから、リアコイ枠だって言われたって、俺は寂しく1人じゃん」
97ラインで並ぶと、ドウシタッテミンギュガトビヌケテオトコマエで......。それにディエイトは個性で対抗する。いつだって笑ってるけど、2人に圧倒されてる感じだから。でもそう言うと、マネヒョンだってスタッフヌナだって、「でもドギョミは一番リアコイ枠じゃん」とか言ってくれる。
ドギョムがブツブツ言うのを、「はいはい」と何も聞かずにスングァンは去っていくし、ジョンハンもスマホ片手に話半分も聞いてない。
「なに？ ドギョミヒョンなんで今、カタコトな感じになったの？」
そう言って笑いながらも近づいてきてくれたのはディノだった。だから97ラインの悲哀を語ってやれば、「いいじゃん。俺1人だもん。どんなに圧倒的な男前がいたっていいから、俺もチングが欲しかったもん」と言われてしまい反省する。
「チンチャミアネ」
そう言って真剣に謝れば、「ケンチャナケンチャナ」とディノが去っていく。
「なに？ ドギョミはディノに何かやったの？」
そう言ってやっぱり笑いながら近づいてきてくれたのはウォヌだった。だから97ラインの悲哀と、ディノに申し訳ないことをしたと語れば、「わかるよ。俺なんて、あのウジと、あのホシと、あのジュンが一緒だからな」と言われてしまい、やっぱり反省した。
もうなんと言い表していいかも判らないウジと、それを熱量だけで凌駕する感じのホシと、ノーメイクでもキラキラしてるジュンと............。
「いや、ウォヌヒョンにはミンギュがいるし」
なんのフォローになったのかは判らないけれど、そう言ったドギョムにウォヌは「コマウォ」って言って去ってった。
「あ、でもエスクプスもよくリアコイ枠って言われてる気がする」
スマホ片手にジョンハンが言う。
だからわざわざエスクプスのところまで行って、「クプスヒョン、リアコイ枠って言われるってほんと？ それってあんまり、嬉しくないよね？」って言ったら、「え、俺全然嬉しいけど」って返された。
でもカラットたちと恋愛ができる訳でもないし。って言ったのに、「え、俺普通に恋愛してるつもりだけど？」とか言われて、なんだか言い負かされた感じで撤退したドギョムだった。
「ハニヒョン、クプスヒョンはカラットたちと恋愛してるつもりなんだって」
だからいいつけてやったのに、「おぉ」と言われただけで、さらに何かに負けた気になったドギョムだった......。
The END
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