妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

とりきぞくパラダイス

 

ウジの誕生日の集まりを日本ですると聞いて、「寿司お任せ」でも「高級和食」でも「A5ランク和牛」でも、どんと来いと思っていたジョンハンがいた。メンバーやマネヒョンやスタッフたちや、セキュリティのヒョンたちの分まで全部出したっていいとまで思っていて覚悟だって決めていた。
そしてウジの希望だったのか、店は「鳥貴族」に決まったという。
耳慣れてない「貴族」って言葉を調べて「おぉッ」となって、きっと「寿司お任せ」よりも「高級和食」よりも「A5ランク和牛」よりもお高いかもしれないと、ちょっとだけドキドキしていたけれど、「いざとなったら半分俺が持つよ」とクプスも言ってくれたから強気でいたというのに............。

「は?」

安すぎてビビった。
雑多な店だった。最初は五月蠅いと感じていたザワザワ感も、慣れたら何を話してても誰も聞いてないんじゃないかと思えて、気楽な場所になった。程よく視線が遮られる席の作りも良かった。
いやでも安すぎてビビった。

「ヒョン、何頼んでも、なんで同じ値段なの? しかもどれも美味しいんだけど」
ディノが聞いてきたけど、ジョンハンが知るはずもない。

「価格設定なに? 日本が変なの? この店が変なの? え? なに?」
なんでかバーノンがパニくっていた。

「すみませ~ん。ここからここまで全部くださいッ」
スングァンがメニューを広げて貴族みたいな注文をしはじめた。まぁでもどうせ誰かが食べるし飲む。

「俺ここに住みたい。っていうか、ここで働きたい」
酔っ払ったドギョムは何故か転職まで考えたらしい。

「安いのに美味いって凄いし。安くて美味いのにサービスがいいってのも凄いよね」
頼んでもないのに換えの取り皿やおしぼりが追加されたとミンギュが感動してる。

「酒も美味い。しかもこの酒がなんでこの値段なの? ワインまであるじゃん」
ディエイトもとりあえず、気になった酒は端から頼んでた。

「釜めし3つお願いします」
ウジが堂々と言う。

「白飯みたいに頼むなって」
ウォヌが笑ってた。全員が浮かれてる姿を見てウォヌはそれだけで楽しくなっていた。

「わー、テバ。うへー、テバ」
何を食べてもそれしか言わないホシもいた。まぁすでに酔ってもいるんだろう。

「タレと塩と、サイドメニューと。全部食べたいんだけど、無理かな」
結構真剣にジュンはメニューと対峙していた。それぐらい美味かった。

「クプスにかかった値段の10倍を吹っ掛けて、半分貰った分を山分けしよう」
ジョシュアが悪い顔でそう言う。

だけどきっと、10倍でも安いだろう......。
注文した商品も結構あっという間に来る。だけどそれが驚く速さで消費もされていく。
しかしウジの頼んだ釜めしは、届いた時点で全員の注目を浴びてしまい、ウジのもとには普通にお茶碗いっぱいぐらいしか来なかった。当然ウジはキレていて、「釜めし5つお願いします」と堂々と言っていた。

「ダメだハニヒョン、こんなの全部堪能できないよ」

真剣な顔でジュンが言う。それに弟たちが「そうだよ。ほんとだよ。また来たいよ」と五月蠅い。
バカ高いなら考えるけれど、バカ安いから、来たいと言うなら来たらいい。マネヒョンや事務所スタッフさんたちからも反対の声があがらなかったから、みんな正直来たいんだろう。
普通に日本のスタッフさんたちだけが、「え、トリキで本当にいいんですか?」とちょっと動揺してたけど。
だけど今日の明日でこんなに大人数の予約が取れるのか............と心配したけれど、全然普通に予約できた。
当然次の日には、前日美味しかったものと、前日ちゃんと堪能できなかったものから皆攻め始めたというのに、店についた瞬間にウーロン茶でも頼む勢いで、「釜めし7つお願いします」とウジが言った。
そしてスングァンは昨日はお腹いっぱいで楽しめなかったからと、「すみません、デザート全種類お願いします」とやっぱり貴族みたいな注文をしてた。まぁ誰かが食べるだろう。

2日目だって当然楽しんだ。ワイワイガヤガヤ。テンション高く。
それで満足すると誰もが思ってたのに、「2日連続来てくださったんですねぇ。良かったらこれ」と差し出された「裏メニュー」にジュンがのけ反っていた。
しかも結構な量。しかも結構なゴージャスさ。しかも結構な美味しそうな見た目。

「ダメだハニヒョン、ここで諦めたら一生後悔すると思う」

今度も真剣な顔でジュンが言う。
そして結局3日連続トリキという、ある意味アイドルにあるまじき、けれどセブチらしいと日本カラットが喜ぶような状態になっていた。

3日連続「鳥貴族」。エスクプスも最初「貴族」って言葉を調べたらしく。
「大丈夫か?」とジョンハンを気づかっていたけれど、3日分の総額を聞いてビビっていた............。

The END
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