妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

ヒーローが戦う理由

ヒーローだって色々ある

※ヒーローだって色々あるcontentsページ。別に順番に読まなくても平気だと思われるけど。

sevmin.hateblo.jp

 

ヒーローが戦う理由

え、ウォヌヒョンって敵側だったの?と驚くディノに、ミンギュがそっちの入隊試験を受けに行くっていうからついて行ったら、お前はヒーロー顔だって理由でミンギュが落ちて、俺は雰囲気がワルモノっぽいって即採用されただけだよ。と、ウォヌはなんでもないような顔で笑ってた。
確かに言われてみれば、ミンギュはどこからどう見てもヒーローっぽい。まさにヒーローになるために生まれてきたような輝きがある。うっかりだけど。
それに対してウォヌはちょっとだけ影があるようにも見える。無表情でいれば大抵怒ってるのかと誤解されることも多い。
「そ、それで?」
ディノはだから続きを聞いた。即採用になった後の、ウォヌのワルモノとしての経歴を聞いたつもりでいたのに、ウォヌは「ん? 何が?」とのほほんとしている。
「え、何が? じゃなくて、即採用になったその後だよ」
あぁとウォヌが笑って、そんなのブッチしたに決まってるじゃん。ミンギュについて行っただけなのに......と何でもないことのように答えてた。
ミンギュはその後、それなら仕方ないとヒーローになるために試験を受けた。ウォヌは当然のようにそれについて行って、一緒に受かったらしい。
「え? ウォヌヒョン、それじゃぁミンギュヒョンがもし消防士になりたいとか言ったらどうしてたのさ」
ディノがそう言えば、「別にそれもいいよな」と笑ってる。
戦う場では、いつだって安定してる感じで、頼り甲斐があって、その戦い方を見ると、心の奥に正義を信じる気持ちとかをしっかり持ってそうな雰囲気なのに、なんだかのほほんと語る様子を見ると、ウォヌはたまたまヒーローになった感じがする。
正義の味方なのに、なんとなくなった人がいる。
その事実にディノは結構驚いていたのに、「案外そんなもんだって」とウォヌは笑ってる。
「だいたいミンギュだって、ワルモノの方に行きたかったのは、武器に憧れてたのと、黒系のモビルスーツみたいなので戦いたかったからってだけだし」
ウォヌはミンギュの志望動機まで教えてくれた。しかもさらっと「ほらヒーローって案外、同じ武器でずっと戦うじゃん。だからワルモノの方が武器の種類も豊富そうだしって言ってた」とか、さらに衝撃的なことを言う。
「じゃぁミンギュヒョンも、別に正義のために戦ってないんじゃん。武器を使ってみたいだけって、もしかしなくても犯罪者候補みたいなもんじゃん」
ディノが言う。それに対して、ウォヌは笑ってる。
「ウォヌヒョン笑ってる場合じゃないよ。ミンギュヒョンが銀行強盗したいとか言っても、ついてっちゃダメだからね。止めないとだから」
ディノがさらに言う。でもウォヌはやっぱりのほほんと笑ってて、「でもアイツといると楽しいからな」とか言っていた。
だから結局ディノはウォヌを諭すのを諦めて、ミンギュに釘をさしに行ったほど............。
ヒーローが戦う理由。壮大な物語がありそうなのに、蓋を開ければ何もないってこともある............らしい。

The END
1250moji