妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

世界が終わる3日前

 

まだ3月。季節は春に近づいているけど、全然寒かった。
試験前だとか、試験後だとか、学期終わりだろうが関係なく。
学校の教室ではいつだって誰かが勉強してる。自習室に行くか、図書館に行くか、塾に行くか。

ウジは学校には来ていたけれど、机に突っ伏して寝ていた。窓側の席だったから。
ホシはノートに虎の絵を描いていた。勉強を10分頑張れば、50分は遊んでいいっていう謎なルールを持っていたから。
ウォヌは図書館で借りてきた本を読んでいた。直接的ではないけれど、いつか役には立つだろう。まぁ、恋愛小説だったけど。
ジュンは真面目に勉強してた。でも見てる教科書は去年の、つまりは1学年前のものだったけど。きっと復習してるんだろう。間違ってるなんてことはないはず......。おそらく。たぶん。きっと............。

残りの生徒たちは、何故かいなかった。
さっきまではいたけれど、隣りのクラスの熱血教師がわざわざ作ってくれたミニテストをしてくれるとかで、全員そっちに流れて行っただけのこと。

熱血教師は声もデカイのか、今が頑張り時だと叫んでた。
世界が終わる3日前だと考えてみろってなんでか叫んでた。
今日を無為に過ごすな。今日が最も大切な1日だと考えろって。

「なぁ、今日がさ、本気で世界が終わる3日前だって考えたらさ、俺らこんなとこにいる場合じゃないじゃん」

何故かホシのテンションがあがる。隣りのクラスの熱血教師に感化されたのかと思ったけれど、ウジは寝てたところを起こされたので全然判ってなかったし、ウォヌはまぁ暇だからって感じで、ジュンだってどこに行くのか興味があったのか、ホシが「行くぞッ」って言うのに素直についてきて、結果4人は海にいた............。

「なぁ、いやまぁ途中のバスの中で聞けば良かったけどさ。なんで俺ら、海に来てんの?」

寒すぎたのか、鼻の頭を赤くしてウジが聞いてくるのに、ウォヌは「ホシの勢い?」と答えるし、ジュンは「興味本位?」と答えるし。
まぁ2人とも勉強に飽きたってことだろう。

「で、なんで海なんだよ」

諦めてウジが直接ホシに聞けば、「だって、今日が本気で世界が終わる3日前なら、勉強なんてしてる場合じゃないじゃん」ってホシが言う。
ウジが理解できなくて「は?」って言えば、隣りのクラスの熱血教師の話を聞かせてくれたホシだったけど............。

「お前それって確実に、毎日を真剣に、1日1日大切に生きろって言ってるだけで、世界が終わる3日前だから勉強なんてせずに海に行って青春してこいってことじゃねぇだろ」

とウジに言われて、「え? そうなの?」となっていたホシがいた。

「お前らだって気づいてただろうが」とウジが言えば、ウォヌは「まぁ楽しそうだし」と答えるし、ジュンは「興味本位?」とさっきと同じことを答える。

寒いのに海になんて連れてこられて、何かを叫べとでも言うのか。バカラシイ......と思ったら、ホシが海に向かって、「ジフナーーーッ。好きだーーーーッ」って叫んでた。

「はずッ」って思わず言ってしまったのはウォヌだった。
ジュンは物凄い我慢したけど噴き出したし......。

「..................は?」

そしてウジからは、物凄い低い声が出てた。
ホシ的には、恥ずかしがるかもしれないけれど、ウジはそれなりに喜んでくれるという算段だったというのに............。

「お前さ。それ、世界が終わる3日前まで言わないつもりなの? サイテー」

ウジがそう呟いて、さっさと砂浜を後にする。
「まぁ、言えてる。ミンギュは毎日普通に言うしな」とか言いながら、ウォヌが続く。
「残念。俺ももう帰ろっと。ハオに勉強教えてやる約束してるし」とか言いながら、ジュンも続く。
「ヤー、お前らチングのくせにフォローしろよッ」とホシが慌てて追いかける。

結局、ミンギュはウォヌが海にいると知って迎えにくると言ったらしく、ウォヌはもう少し海にいるはめになった。
ジュンはディエイトから「早く来て」って言われたらしく、先に戻って行った。
ホシは「違うって。世界が終わる3日前まで言わないとかないって」って言い訳を続け、ウジは無言で歩き続けた。それから......。

「ほんとに世界が終わる3日前なら、俺ならもっと凄いけど......」

ウジがそんなことを呟くから、ホシのテンションが謎にあがったらしいが、何がどう凄いのかは教えてくれなかった......らしい............。

The END
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