妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

ヒーローが、正義の味方とは限らない

ヒーローだって色々ある

※ヒーローだって色々あるcontentsページ。別に順番に読まなくても平気だと思われるけど。

sevmin.hateblo.jp

 

ヒーローが、正義の味方とは限らない

ディノはヒーローな自分が嫌いじゃない。いや、どちらかというと好きだ。
カッコイイし、誰かのためになるし、何より正義だから。
だけどディノの中のヒーロー像を覆す人がいる......。
誰より人を助けるのが似合いそうなのに、ジョシュアはいつだって優しく笑いながら「よし、5分後に撤収だ」とか言うのだ。まだまだ戦い始めたばかりだっていうのに。

「え? シュアヒョンまじで?」

驚く弟たちを尻目に、「ホシや。ちょっくら走って来て、ほらあっちに」と軽く手の平を向ける。
なんでか指は刺さないのだ。謎にジェントルマンだけど、向けられた方を見れば、そこには自分たちとは別のヒーローがいた。

「え? 譲るの?」

自分たちは撤収すると聞いて不機嫌になるのは勝ちたがりのディエイトぐらい。
最初ディノは、驚いてジョシュアに聞いた。
そうしたら「正義が守られるなら、誰が勝ったっていいよ。世の中にヒーローがたくさんになれば、それだけ幸せになる人も増えるだろうし」と笑ってた。
その笑顔がやっぱり優しさうで、ディノはそういう考え方もあるんだ......って騙されかけたけど、「シュアヒョンは出撃率だけ稼ぎたい派だから」とあっさりバラしてくれたのはミンギュだった。

どうやらヒーローの実績は勝ち負けじゃなくて、出撃したかどうかで、ある程度戦えばそれが認定されるらしい。もちろん敵を放置して勝手に帰って来たら問題だけど、別のヒーローがいた時にささっと撤収する分には何も問題なく、なのに実績はゲットできてウィンウィンなんだと言っていた。

せっかく出てきてくれたヒーローたちを立てなきゃ悪いだろ......とジョシュアは言うけれど......。ヒーロー同士、ライバルだけどそれだけじゃない。切磋琢磨して世界を守ればいいだけだ......とかも言うけれど............。

「でもシュアヒョンいいの? 今回のヒーローさんたち、新人みたいだよ? 俺らが引いたらやられるんじゃない?」

冷静に見てウォヌがそう言ったのに、「んーーーー、まぁ何事も経験だろう」とか言う。
そうこうしてる間にも「俺ら5分後撤収を伝えてきたよ」とホシが戻って来る。
「でもビビってたから、ヤバそうだったけど」と直接話してきたホシですらそう言ったのに、「んーーーーー、まぁ、ヒーローだって早めに一回ぐらい負けた方が成長するだろう」とか言う。
そして本当に撤収するから。

それから時々は「今日は他所のヒーローがやって来そうだから、戦ってるふりだけでいこうか」とか、そんなことすら言うこともあった。

「シュアヒョン、俺らヒーローなのに......」とディノが思わずそう言えば。
「ディノや。ヒーローが、正義の味方とは限らないぞ」とジョシュアが笑った。

「怖ッ」と誰かが言ったけど、でもみんな笑ってたけど............。
ディノはそれでも信じてるけど、きっと、大丈夫だって。でもその優しい笑顔には時々ビビるけど............。

The END
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