妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

Happy Wedding

 

結婚式の主役は当然ながら、将来を共に生きると決めた2人だろうに、残念ながらエスクプスとジョンハンの結婚式は違った。
2人揃って真っ白なタキシードは、想像以上にカッコよくてステキでお似合いの2人で、未来には幸せしかないと思われたけど、「そろそろ誓いの言葉ですけど、いいですか? いいですね? 誓いますよね?」と、なんでか念押しをされた2人だった。
それもそのはずで、2人の結婚式はこれで3度目だった。
最初の時はもっと緊張感があって厳かで神秘的でもあって、日頃から美人だキレイだって言われてるジョンハンは本当にキラキラとしてて、でも少しだけはにかんでもいて。びっくりするぐらいに幸せだったのに、その時も誓いの言葉の前。
2人の幸せに意義を唱えるものはいないかと神父さんが言った時、なんでか「異議あり」って言って立ち上がったのはジョシュアで、昔の映画よろしく、ジョシュアはジョンハンに手を伸ばし、驚いた顔しつつもジョンハンもその手を取ってしまい、結局2人は結婚式場から走り去ってしまった。
ポカンとした顔をしたエスクプスを一人残して。

オットケ〜って言ってキョロキョロしてたのはスングァンで、OMGって言いながら頭を抱えてたのはバーノンで、驚きすぎたディノはびっくりした表情のまま固まっていた。マンネラインはそんな感じ。

その点97ラインの3人はテンション高く、「シュアヒョンすげぇ」とミンギュが言えば、「なんで異議なんて唱えるの? どうなってるの? そういうもんなの?」と何故かディエイトは怒ってて。そんな2人の横で「カメラどこ?」って言い出したドギョムがいて。ミンギュとディエイトはその発言に納得して、隠しカメラがあると信じて身だしなみを整え始めたりしはじめた。97ラインはそんな感じ。

いつだって一番突拍子もないとか常識外とか非常識とか好き勝手とかやりたい放題とか。そんなことばかり言われてる96ラインの4人は、至って大人しかった。
「やっぱり結婚相手がいなくなったら、結婚式って終わりかな?」ホシが言う。
「そりゃそうだろう。相手がいないのに」ウジが言う。
「俺、この後の披露宴のために、歌の練習してきたのに」ジュンが言う。
「俺もスピーチ考えてきた」ウォヌが言う。
静かにそんなことを言い合っている。でも至って大人しいと言ったって、どうしたって非常識な4人だったから......。
「クプスヒョン、続ける?」ってホシが聞く。
「ヒョン、スングァン辺りでとりあえず続きやっとく?」ってウジが聞く。
「披露宴もするよね?」ってジュンが聞く。
そして最後にウォヌが「で、結婚するの?」って聞く。
96ラインは役立つ時は役立つのに、そうじゃない時は結構迷惑な存在で、そんな感じ。

いやでも問題はジョシュアだろう。
どうしてもジョンハンのことが好きで、堪らなくて、ギリギリの選択だった......というなら、判らなくもない。でもきっと違うだろう。
だって結婚式前に、「俺、お前らのためにとびきりの余興を用意してきたからな」と力強く言っていたから。
誰か言ってやって欲しい。余興は披露宴でするもので、結婚式ではしないんだって............。
そして笑って戻ってくるかと思いきや、2人は全然戻ってこなかった。
それが一度目。

二度目も似たようなことがあった。
それはまぁ、「二度目はさすがにないよな」って、フリみたいなことをエスクプスが言ってしまったから。
「いやお前もなんでジョシュアの手を取るんだよ」
走り去る2人の背中に向かってエスクプスが言う。
いやもう二度目だからかマンネラインはしっかりと周りの人たちにお詫びしつつ「披露宴で俺らしっかり歌うんで」とサービス精神まで見せていた。
そして97ラインの3人はやっぱりテンション高く。ミンギュは笑ってるしディエイトは怒ってるしドギョムは驚いていて、またしてもカメラを探してた。
当然96ラインだって驚いてはいたけれど、二度目だからか。慣れたもんだった。
「今回こそはって用意した披露宴のゴンドラ、俺とウジが乗るから」ってホシが言う。
「ケーキ入刀は、じゃぁ俺とハオがしとく」ってジュンが言う。
「各テーブルを周るキャンドルサービスは、全員でやっつけよう」ってウジが言う。
「2人の愛の軌跡の映像は、セブチのMV集に差し替えてもらっとく」ってウォヌが言う。
やっぱり二度目だから慣れたもんだったんだろう。
まぁ来賓も家族も親戚も、豪華な食事に高い酒にブソクスンやセブチのユニットやライン別の歌を楽しんでいたから、花嫁が逃げたって、なんのザワザワ感もなかった。

そして三度目。今度こそはと誰もが信じてたのに。
三度目の正直って言葉を裏切って、二度あることは三度ある......の方が勝ったらしかった。
でも今までと違ったのは、ジョシュアが手を伸ばした相手がエスクプスだったこと。
「え? 俺?」
なんでかエスクプスが照れている。
でも思わずその手を取ってしまったら、「ほら、な? 手を出されたら取っちゃうだろ? そうだろ?」とジョンハンが二度目に文句を言われたことを覚えていたのか、必死に言っていたけれど......。
結局ジョシュアとエスクプスが消えて、ジョンハンは早々に「あ? 残された俺って何すんの?」とか言い出した。まぁ過去2回は消えた方だから、どうすればいいかなんて判らなかったんだろう。
でもそこはそれ、「はいはいはいはい」と両手を叩く勢いで出てきたスングァンが見事に現場を仕切りだす。そして毎回丁寧に祝歌の練習をしていたジュンはキレたのか、「俺もう今回歌うわ」と言い出してバーノンに肩を叩かれていた。
ディノとドギョムだって慣れたもので笑顔で色んな対応をはじめてた。
なんでかホシはウジを連れて主役2人がいた場所に向かおうとしたけれど、当然のように拒否されていた。そうしたら今度はミンギュがウォヌを連れて主役2人が立っていた場所へと進んでく。
「お? お前ら代わりに誓っとく?」
ジョンハンは軽くそんな感じだったけれど、そんなに簡単にバトンタッチをされても神父さんだって困るだろう。
「とりあえずブーケ投げとく?」
そう言って派手にブーケを投げたのはディエイトだった。受け取ったのはウジで、喜んだのはホシだけだったけど。
当然教会はセブチ出禁となった。まぁそりゃそうだろうと言ったのはジョシュアで、当然のように全員から「お前が言うなッ」とツッコまれていたけれど......。

The END
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