ありがとうウォヌさん......
しかし何かが足りない。何が足りないのか。それは愛？ 夢？ 笑い？ リアル？
求めすぎちゃダメだろうけど、あぁどんどん我が儘になってしまう。
それはきっと、ウォヌさんのせいなんだろうけど。
スマホを変えたから、ミンギュの髭剃りを無くしたって言った時に、じゃぁ今から撮ってと言われて笑ってたね。そんなウォヌさんも好きだけど。いやでもやっぱり、何かが足りないんだよな。
[17'S 원우] Rock with you 100M👍 pic.twitter.com/vQbIOa2yXO
— 세븐틴(SEVENTEEN) (@pledis_17) 2023年8月17日
SURPRISED RECOLLECTION!!!!!
その映像が出た時、セブチの面々は事務所に集まって揃ってご飯を食べていた。
この後、飛行場に行くから、皆それなりに決め込んでいたりもして。
ありがたいことに、「Rock with you 100M」だった。
「めでたいし祝いだし、俺約束しちゃったし」とウォヌが言ったとかで、ミンギュが程よくカッコよくセクシーに面白く、映像の中では髭を剃っていた。
「なにこの、安いイメージ映像みたいなの」
そう言ったのはジョンハンで、ミンギュに睨まれて「文句じゃねぇって。ただの感想だって」とちょっとだけ慌ててた。
「でもあれじゃん、前のウォヌのスマホにあった映像の方が、セクシーだったじゃん」って言ったのはジュンで、「俺見てない。セクシーってどんなの？」って言ったのはドギョムで、「上半身裸のやつでしょ」って言ったのはディエイトだった。
「ま、消えてて良かったじゃん。どうせお前のことだから、事務所NG出てたって」
そう言ったのはまたジョンハンで、ムッとしたミンギュにやっぱり睨まれて、「いやだって事実じゃん。お前基本そういうの多いじゃん」とやっぱり慌ててた。
でも本当にそれは事実だったようで「確かに。今回のも最初に見せたやつはNGくらってダメだった」ってボソっと言ったのはウォヌで、最初、それは2人の宿舎で簡単に撮られたリアルな映像だったらしい。
上半身裸ではなく、ちゃんとタンクトップだって着てたのに......とミンギュも言ってたけれど、何かがNGだったんだろう。「お前があちこちに写真飾るからだろ」とまたボソリと文句を言ったのはウォヌだった。
2人の宿舎は、2人にとってとても心地よく、ミンギュが色んなインテリアをお洒落に飾ってた。そしてあちこちに、ウォヌが撮った写真や、2人の写真が飾られてある。
「なに？ お前らハメ撮りしたやつでも飾ってんの？」
そう言ったのはジョンハンで、今度はミンギュに睨まれてもウケケケケケみたいな笑い方をしてたけど、すぐに罰が当たった。
隣りの隣りぐらいでラーメンをすすってたドギョムが、それを思いっきり噴き出したから。ちょうど2人の間にいたジョシュアは鬼のような反射神経でそれを避け、しれっとした顔で「自業自得って、こういうことを言うんだな」とか言っていたけど。
上から下までお洒落に白で決めていたのが仇になり、頭からラーメンにまみれていたジョンハンに、「いやヒョンは、ラーメンにまみれててもカッコイイよ」と、ジュンが気づかっていたけれど、そんなことを言われたって全然嬉しくはないだろう。本当に自業自得だからしょうがないけど。
でも自業自得じゃないのに被害が出てたのはウォヌで、ちょうど隣りに座ってたディノが食べてたものを喉に詰まらせて死にそうになっていたから。慌てて背中を叩いて吐き出させ、その命を救ってたけれど、気づけば吐き出したものにまみれてた。
いやある意味ディノのことを愛してるウォヌだから、そんなことは気にしないかもしれないけれど、さすがに飛行場にはそのまま行けないだろう。
ということで、ジョンハンとウォヌだけが後から飛行場に来るはめになった。もちろんシャワーして着替えなおした時間分だけ遅くなったから。
ずっと一緒にいたはずなのに、1人音楽に没頭していて聞いてなかったバーノンだけが、「あれ？ ハニヒョンとウォヌヒョンは？」とか言っていたけれど、まぁそれはいつものこと。
でももう1人、全部見て全部聞いてたはずなのに、「いいなぁ、ハメ撮り」って、なんでかそういうホシがいた。
忙しすぎてその現場に居合わせなかったウジに向かって、「なぁなぁ、ウォヌとミンギュの宿舎にはハメ撮り写真が飾ってあるんだって。いいなぁ」って、ミンギュとウォヌが聞いてたら「あるかッ」「ないわッ」と叫びそうなことを言っていた。
もちろん飛行場でウジが、ミンギュのことを物凄い冷たい目で見ていたのは言うまでもない。まぁマスクに帽子に隠されて、誰にもバレてはいなかったけど。
そして後日、なんでかホシからその話を聞いたエスクプスがジョンハンに、「俺らも撮りたい」と言ったとか言わなかったとか。それこそ自業自得な状態なユンジョンハンがいたけれど、撮ったかどうかは、誰も知らない............。
The END
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もどってきた......
ステキな映像をありがとう。
うん。楽しかった。
SURPRISED RECOLLECTION2!!!!!
飛行機の中でも、日本についてからも、ディノは喉につまった感覚が消えなくて、なんだか水ばかり飲んでいた。
でっかいチキンをそのまま口に放り込んだ自分も悪かったけど、まさかそんなタイミングであんな言葉を聞くとは思わなかった。
油断大敵とは言うけれど、そんな、ほんとに、まさか......だったから。
思えば少し前までは、そんな話題はディノの前ではみんなしなかったし、うっかりしようなものならジョシュアやウォヌが確実に止めてくれたし怒ってくれたのに、最近は自由というか、放置というか、無法地帯というか。
成人してもしばらくは気遣われていたはずで、その気遣いが昔は凄い嫌だったはずなのに、色んなことがフリーになってみると、なんだか気づけばサバンナのど真ん中に連れて来られて放置されてるような心境だった。
他グルのチングたちは、セブチのヒョンたちを誰もが羨ましがってくれるけど、じゃぁ一匹連れてっていいよ......みたいな気分になる。
なんなら二匹引き取ってくれたっていい。
遠くの方ではドギョムがなんだか突然「わぁぁぁぁぁッ」って叫ぶ声がする。絶対ディエイトあたりが、「なぁ、ハメ撮りってどういう意味？」とか聞いたんだろう。
「俺に聞かずにググれよ」と言われていたけれど、「ググったけど出てこなかった」と答えてた。
きっと音声検索でググったんだろうけど、聞き取りが微妙だったのか発音が微妙だったのか。どっちかだろう。
いつもなら丁寧に教えてくれるジョシュアは、俺はアメリカ人だからみたいな顔をして素知らぬ顔。
普段は面倒見が良いのはジュンだって同じなのに、俺は聞き取れなかったし興味もないしみたいな顔で視線をあわせようともしない。
だから当然ディエイトはディノのところにもやってきた。
「チャナ〜、ヒョン困ってるよ〜」
ちょっと悲しげな顔でやって来たディエイトのことを、ディノだって助けてあげたいとは思うけど、どう考えてもどう頑張っても、天地がひっくり返ったって口にできそうにないんだから、ディノが教えられるはずもない。恐らくお酒を飲んだって無理で、前後不覚になるぐらい飲めば言えるかもしれないけれど、そんな状態になった時にディノの中にそんな単語が残ってるとは思えない。
だから結局「ディエイヒョン、ごめん、無理だよ俺」って謝ったディノだった。
もちろんディエイトは怒らなかった。恐らくそっち系だろうとは察しているからか、ディノにしつこく聞き続けることもしなかった。
でもちょっと不機嫌にはなって、その後ミンギュに突撃していたけれど、それで教えて貰ったかどうかは知らない。
「ウォヌヨン、ごめん」
当然ディノはウォヌにだって謝った。洗いざらしに見えたデニムは新しかったらしいのに、洗っても元には戻らないかもしれないほど、汚してしまったから。
「お前のせいじゃないだろ」
ウォヌは当然のように優しくて、ディノだって自分のせいじゃないと思ってるけど、それでもホッとして嬉しかったっていうのに、横から口を出してきたのはジョンハンで、「いや、完璧ディノのせいだろ」と笑ってた。ウケケケケケって。
ヒョンなのに......。しかも一番上のラインなのに......。
ディノがかなり、「うぅ......」って唸りながら睨んだっていうのに、ジョンハンは嬉しそうに笑ってた。なんでだよって感じ。
でも、ディノが持ってた水を全部飲み干してしまった後に、「ほら」と自分の水を差し出してくれるのもジョンハンで......。やっぱりなんでだよ......ってなったディノだった。
The END
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SURPRISED RECOLLECTION3!!!!!
不機嫌さを隠しもせずにムクれていたのはディエイトだった。
韓国語にも慣れたし暮らすのにもコミュニケーションにも困らないのに、それでも判らない単語は山とある。ニュアンスは感じ取れても、一瞬の爆笑や一瞬の驚きや、一瞬の謎な空気にはついていけないことが多い。
それでも誰かが「今のはね」って説明してくれるっていうのに、ジョシュアは目を逸らすしジュンは判りやすいほど無視してる。
ってことは少なくとも2人ともそれを聞き取れて理解したってことだろう。だから余計にムカついて、頼りはチングだとミンギュに声をかけようとすれば「俺は無理ッ」って速攻断られた。じゃぁドギョムにって思ったけれど、ジョンハンに向かってラーメンを噴き出した直後だったからそれどころじゃなかった。
日頃はヒョン思いのディノにも結局は逃げられて、マネヒョンを探そうにも忙しそうで、思わず近くにいた事務所のヌナに話しかけようとしたところで「待て待て待て待て」とジョシュアに止められた。
「そんなのじゃぁ、俺にどうしろって言うの？」
さらに不機嫌になってディエイトがそう言えば、「とりあえず、外はマズイから、ホテルに入って、周りに誰もいないのを確認してからな」とは言ってくれたけれど、自分だけ何も知らずにそこまで待つことに、さらにムカつく。
「ジュニヒョンがちょっと中国語で俺に囁けばいいじゃん」
そう言ってもジュンは無視してるから、思わず中国語で『ふざけんなよ、ムンジュンフィ』って言えば、ジュンがようやく振り向いた。
『お前聞いたら怒るよ』
『聞かなくてももう怒ってるよ』
『だから聞いたらもっと怒るって』
『今より不機嫌になることはないよ』
小声だし物凄い早さで話すから、誰も2人の会話にはついてこれない。
もちろんマスクもしてるから、遠くから激写されてもバレはしないだろう。
ジュンは一応周りを見回して、それから『怒るなよ』と念押ししてから、ディエイトの耳元に顔を寄せた。
「..................!!!!!」
聞いたディエイトは驚きすぎて少し浮いたかもしれない。それからちょっとジュンから離れたと思ったら、キョロキョロとあたりを見回した。多分『公共の場でなんてことを』な心境だったんだろう。それからなんでかジュンに対して回し蹴りを繰り出そうとして、「俺が言ったんじゃないってッ」とジュンが叫んでた。
言えと言ったのは自分だが、まさかそんなことを耳元で囁かれるとは思ってもみなかったディエイトにしてみれば、ジュンの囁き声は暴力的だと思う。
中国語だとさらにエロく聞こえるんだと訴えたいけれど、言葉を理解してないメンバーに言ったって意味はないし、言葉を理解してる見知らぬ人には言う訳にもいかない。
だから余計にイラって来たけれど、「ほら、だからホシはさっきから、ウジにウザ絡みしてるんだよ」とジュンが言う。見れば確かにホシヒョンがウジヒョンに「なぁなぁ」「なぁなぁ」「なぁなぁ」ってそればかりを繰り返して無視されていた。確かにウザい。
寒いはずなのに体温があがった気がする。でもここは精神統一だ、冷静さを取り戻す呼吸法だ、できる、やればできる......とディエイトが静かに目を閉じたというのに、「興味あるなら、挑戦してもいいけど」って耳元で囁かれてそれどころじゃなかった。当然ディエイトはブチ切れたけれど、ジュンは楽しそうに笑って逃げてった。
ディエイトは一人ででっかいため息を着いた。とりあえず判ったこと、それはムンジュニは韓国語で話してもエロい......だった。
The END
SURPRISED RECOLLECTION4!!!!!
「なぁなぁ」
ホシが言うその言葉の中には色んな意味がある。
「なぁなぁ」
ウジがふる無視しても、ホシはめげたりもしない。
「なぁなぁ」
メンバーだってマネヒョンだって、ウジに話しかけるタイミングを悩むことがある中、ホシだけは躊躇しない。
それはホシの飛び切り素晴らしい一面であり、残念すぎる一面でもあった。
「なぁなぁ。ジフナ～」
甘えた声を出したり、怒った口調になってみたり、ダダをこねてみたり、カッコ良さを加味してみたり、色々試しているが全部ふる無視されている。
まぁそりゃそうだろう。
「俺もやってみたい」とか言われても、軽く「オッケー」とは言えるようなものでもないから。
「なぁなぁ」
それでもやっぱりホシは諦めない。
「じゃぁさ、ハニヒョンとスングァニみたいに、俺たちも家族写真撮ろう。写真館で」
何が「じゃぁ」なのかは微妙だが、許せる範囲の妥協案に「それなら」とうっかり騙されそうになる。確かにジョンハンとスングァンの宿舎に飾られた大きな写真を見せてもらった時にもホシは「いいないいな」と五月蠅かった。その時もウジは無視してやり過ごした。
なのに今はそんな写真は撮れないっていうのを前提に、家族写真はオッケーな気になっているから不思議だ。そしてすかさずそんなことを言うホシのことも、案外やるじゃんコイツ......と少し見直してたり。
「町の写真館がいい？ ちゃんとしたスタジオだって押さえてもいいけど？ 普段着と、正装と、あとあと」
「写真は撮ってもいいけど、スマホでな」
ウジがそう言えば、「ヤー、なんでだよッ」とホシが文句を言いだしたけれど、「俺は別に撮らなくてもいいけど」とウジが言えば、「スマホでいい。でもその代わり、お揃いのパジャマ着たい」とか、どうにか自分の希望を少しでも叶えようと頑張るホシがいた。
「パジャマは別にいいけど、外部にも内部にも出すのは禁止な」
カラットたちは当然ながら、セブチ内にもその写真は出してはダメだとウジは言う。それなら自慢ができないじゃないかとホシは盛大に文句を言ったけれど、「じゃあ写真はやめとく」と言われてしまえば、「我慢する」と言うしかない。
まぁちょっとだけ心の中で、撮ってしまえばこっちのもんだも～んとは思っていたけれど、すかさずウジから「スニョア、ニヤニヤしてるぞ」と釘を刺された......。
The END
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