妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

平凡な一日の夕暮れ時に

 

洗濯をして掃除をして片付けをして。そうこうしてたら洗濯物が乾いて。それを畳んでしまって。
ミンギュの休みは、そうやって過ぎていく。
気づけば窓の外はオレンジ色の空が薄紫に変わっていく狭間で、そろそろ真剣に夕飯をどうしようかと悩み始める。
何を作ってたって、きっと最終的には誰かの腹の中に収まるだろうから、それほど悩む必要はないけれど。

ずっとミンギュの後をついて回っていたウォヌは、どこかで力尽きて寝ているのか、いつのまにかいなかった。
しばらく放置していたスマホでカトクを見れば、あちこちに散っていたはずのチングや弟たちが、夕飯に何か買って帰ろうかって言い始めてる。
それにヒョンたちが、遠慮なく希望を述べている。

ミンギュもそんなカトクに割り込んで、家でできるものを羅列していけば、あれが食べたいこれが食べたいと色々と騒がしい。
でも一度に13人前を作ることにも慣れたから、複数のメニューだってどんとこいで。

「どっか、食べに行こうか?」

それなのにウォヌが起きてきて、突然そんなことを言ってきた。
カトクを続けながらも「なに? どうしたの急に」って言えば、「だってお前、休みなのに一日頑張ってたし。俺がお疲れ様で、何か驕ってやるよ」とか言ってくるから、ちょっとだけグラついた。

「でもヒョン、ほら、ディノがなんか、ハルモニんとこからお土産もって帰るから、夕飯待っててってカトク来てるよ」

そう言いながら見せてやれば、ディノに甘すぎるウォヌはあっさりと待つことにしたようだった。
台所に立つミンギュのことを、リビングで座り込んだウォヌが見てる。
誰かが帰ってきて、リビングには人が増えていく。
ミンギュの手元を覗き込んで行く誰かがいたり、お土産を広げる誰かがいたり、冷蔵庫を開ける誰かがいたり、お腹空いたって訴える誰かがいたり。
気づけば夕暮れ時は終わりかけていて、でも振り向けばそこにはずっとウォヌがいて、何もかも飲み込むような夜になる前の、淡い日差しを浴びてやっぱりまた寝こけていた。

The END
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