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SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

クリスマス前に浮かれすぎたサンタクロースたちたちたち

サンタクロースたちたちたち

サンタクロースな彼らのおはなしのcontentsをつくりました。

sevmin.hateblo.jp

 

クリスマス前に浮かれすぎたサンタクロースたちたちたち

去年までの色々を反省し、今年はプレゼントの準備も完璧で、配る際のチェックリストまで作ったし、全部配り終わってからの総チェックではなく、途中途中で確認する作業工程まで入れた。

しかも人数が多いことを利用して、2人でペアを作って、さらにはプレゼントを配りやすいように中継地点まで用意して、そこにはジョンハンが陣取ることになっていた。

勝てる。完璧な布陣を用意して臨んだクリスマスに、勝利を確信したサンタクロースたちたちたちな彼らだったけれど、残念なことに前祝だとか言い出したホシの浮かれ具合に乗っちゃったのが後の祭り。
「軽く乾杯でもしとく?」って言ったのは誰だったのか。すでに思い出すのも難しい。

ジョンハンが目覚めた時には時計の針はちょうど12のところにあって、それはまさにクリスマスの日。サンタクロースが一番輝く日。そのためにサンタクロースは生きていると言っても過言ではない日。
でも目の前にはサンタクロースたちたちたちがあっちこっちで潰れてたけど......。

「いやでも、ウジは酒飲まないじゃん。何かあったとしても、ウジは起きてただろうが」

ジョンハンがそう言えば、「ごめん。俺がウジに渡したチョコレート、ただのチョコレートじゃなかったみたい」とウォヌが謝った。
見ればウジが潰れてる、ビール一杯がギリなのに、口にしたのはまさかのウィスキーボンボンだったらしい。

「いやでも、ミンギュはいつだって3時間前から人の迷惑顧みず、スマホのアラームを鳴らすだろうが」

ジョンハンがまだまだ俺たちには、なんでも出来る男前のミンギュがいるとばかりにそう言ったのに、「ごめん。俺。一昨日スマホを空から落とした」とミンギュが謝ってきた。
なんでも出来る男前は、いつだってここぞって時にうっかりを発動するから。

「いやでも、エスクプスは酒に強いだろ? 酒で潰れることなんて、ほとんどないだろ?」

ジョンハンはそう言ったけど、後ろのベッドでは1人、まだ気持ちよさそうに眠ってる統括エスクプスがいた。クリスマス前の過労がたたって、酒というよりも睡魔に負けたんだろう。

「いやでも、ジュニだって滅多と酔わないじゃん」

って言ったあたりで全員がキョロキョロする。見ればムンジュニがいなかった。
気づけばスングァンもいなかった。

「ジュニヒョンとスングァニは、みんなが潰れたから慌ててプレゼント配って来るって、大分前に出ていったけど」

そう言ったのはディノだった。何を隠そう、最初に「軽く乾杯でもしとく?」って言ったのも、お菓子の中にボンボンを忍ばせておいたのもディノだった。
それもこれも、いつも物凄く働く兄たちをネギライタイという優しさからだったけど、タイミングが悪かった。

「え? ネギアライタイ?」

完璧に酔っているホシが、なんだか楽しそうに笑ってる。

「シュアッ」

ジョンハンが叫ぶ。「大丈夫。だいたい聞いてた」と言って、ヌクっと起き上ったジョシュアはなんでかサンタクロースの衣装がはだけてて、謎にエロい恰好をしてたけど、それでも動けそうだった。

救いなのは、気づいたのが24から25に変わった瞬間だったってことだろうか。
サンタクロースの血が騒いだのか、ジョンハンはそこでピッタリ目覚めたから。
出遅れたけど、完璧に間に合わないほどではない。ただ、エスクプスとウジとホシはきっと使えないだろう。

ウォヌとミンギュは「俺ら行ける」ともう立ち上がってたし、ジョシュアもきっと行ける。

「俺らも行けるよ。な?」

ドギョムはそう言ってくれたけど、「な?」って言いながら同意を求めた相手はただのゴミ箱だったし、そのゴミ箱にはディエイトが「ジュニヒョンなんか固くなった?」とか言いながら抱き着いている。
たぶん無理だろう。

「俺のせいなんだ」

突然そう言い始めたのはバーノンで、「ヒョンのせいじゃないよ」と必死なのはディノで、「いや、全部俺のせいなんだ」って言うけどその理由は言わないバーノンに、「そんなことないよ。ヒョンのせいじゃないってば」って必死なだけなのはディノで。
どうやらバーノンとディノはそれを繰り返しているっぽいから放置した。

2人でペアを組んで~とか決めたはずなのに、ジョンハンもジョシュアもそれぞれにソリを操って、爆速で空を駆けて行く。
もしもサンタクロースに制限速度なんてものがあったとしたら、きっと一発NGだったはず。
その後ろをミンギュとウォヌも負けず劣らずの速度で駆けて行く。

先に行ったらしいジュンとスングァンがどれだけ配り終えているかは判らないが、きっとどうにかなるだろう。
『俺たちいつになったら普通にサンタクロースとして活躍できるんだよっ』て言いたかったジョンハンだったけど、そんなことを口にする間もなく、怒涛のようにクリスマスが過ぎてった。

頑張りすぎた結果、ミンギュは雪が降る中タンクトップ姿になっていて、「いやもうお前サンタクロースじゃないじゃん」って感じだったけど、もうそんなことを言ってる場合じゃなくて......。
ジョシュアだってウォヌだって結構日頃はシュッとしてるのにボロボロで、スングァンなんてズタボロだった。
それなのに謎に最後まで男前だったのはジュンで、「逆に怖いわ」とジョンハンが思わずツッコんだほど。

でも今年もなんとか、ギリギリ、どうにかこうにか、プレゼントを配り終えたサンタクロースたちたちたち......だった。

The END
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