妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

俺のスンチョリン、ババン

 

『我らが統括リーダースンチョル万歳ババンッ』って書いた弾幕が良くない?と、謎なことを言い出したのはジョンハンだった。

誕生日まで、あと二週間っていう日の出来事。
エスクプスは副社長のところにいることが判っていたから、残りメンバーで誕生日について話し合っていた時のこと。残念ながら、病院にいたスングァンと、そのそばを離れなかったバーノンはいなかったけど......。

ジョシュアは広い心でジョンハンの謎な発言を受け止めて耐えたというのに、若さからか、ディノが「え、ダサ」と呟いていた。幸いなことに自分の話に夢中なジョンハンには届いていなかったけど。

「いや、垂れ幕とか、のぼりとかでもいいけど」

垂れ幕? のぼり?
その場にいた全員の頭の中にはたくさんのはてなマークが並んでいた。

「色んな案を出してくれていいよ」

そう言って雰囲気をふわっとさせたジョシュアの努力も空しく、ジョンハンが勝手に話を続けていく。

「だってさ。ケーキが出てくるのも、歌を歌うのも、当然じゃん。そこにもっと、こう、なんていうの? 衝撃が欲しいじゃん」

誕生日に、衝撃???
またしても全員の頭の中にはてなマークが浮かび、とうとう「ヒョン、誕生日に衝撃っているの?」とディエイトが首を傾げながら、横にいたウォヌに聞いていたけれど、ウォヌも首を傾げていた。 

「衝撃が欲しいって言うなら、ハニヒョンが自分にリボン巻いて、クプスヒョンのベッドの上とかで待ってなよ」

と、結構イタイことをぶっ込んだつもりのドギョムだったのに、「そんなのありきたりじゃん。それにそれはもう去年のクリスマスにやったから、同じことはしない」とあっさり返されて撃沈してた。
しかし撃沈してたのはドギョムだけじゃない。あちこちで同時多発的に被害が出てた。

被害を受けずに「えぇ〜、クプスヒョンいいなぁ〜」とか言ってるのは、ウジのことをチラ見してるホシぐらい。もちろんそんなホシの視線はウジにフル無視されていたけど。

「ケーキは俺が準備するよ」

しっかりと成長したマンネなディノがそんなことを言って、「お先~」といなくなった。いつもはよくケンカしてるのに、スングァンが病院にいる間は毎日お見舞いに行っているから、今日も出かけていくんだろう。

「誕生日のなんだかんだは、個人でいいんじゃない?」

そう言って次にいなくなったのはジュンで、ディエイトと一緒に出掛けていった。

「決まったら教えて。極力協力するから」

そう言っていなくなったのはウジで、当然向かう先は作業室。「ハニヒョン、頑張って~」と言いながらホシもついて行った。

結局その後、ジョンハンが「ババン」だけは残したいとか謎なことを言いだして、「何言ってんの?」ってドギョムがツッコんでる横でウォヌが「いいと思う」って適当なことを言い出して手元のゲームに視線を落とす。もうウォヌは飽きてきたんだろう。

昼食を作り出したミンギュが台所でゴソゴソしてる間にも、「だってなんか普通なのはイヤじゃん」とジョンハンが一人でゴネていた。

結局誕生日の日。12時を迎えてすぐ。本当ならメンバーから順次「おめでとう」っていう連絡が入る時間帯だというのに、謎に「朝までは絶対邪魔するな」という伝言がジョンハンからメンバー全員に回っていたりして............。

「俺のスンチョリン、ババン」

っていう言葉とともに、何故か真夏なのにトレンチコート姿のジョンハンが、エスクプスの部屋を襲撃していたことは、チングなジョシュアしか知らない。
何せ「トレンチコート借りる~」とジョシュアの部屋も襲撃してたから。

真夏にトレンチコート姿で廊下を行くジョンハンを目撃してしまったディエイトが、「ヒョン、誕生日にトレンチコートって何か関係あるの?」とたまたま遭遇したウォヌに声をかけていたけれど、「........................さ、さぁ」大分長い沈黙と、誤魔化しきれない言葉しか口にできなかったとか。

結局「ババン」だけは残したかったってことだろう。何がどう「ババン」なのかは謎だけれど。
まぁホシだけは、「クプスヒョンいいなぁ」と口にして、ウジに睨まれていたらしいけれど............。

 

The END
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