注意......
日頃から妄想を書いてますが、さらに妄想となっておりますので、ご注意ください。
クパン(両親?)と、ホシウジ(子供=小学校5年生頃)設定の301号室と、
ジョシュア(保護者)と、ディノ(永遠の5歳児)設定の302号室と、
ウォヌ(社会人)とミンギュ(大学院生)の、兄弟?設定の303号室。
1階で花屋さんを営んでるドギョムとか。
202号室の先生チャイナ(ジュンとディエイト)とか。
2階のソラブーとか。
そんな彼らのおはなしですが、それでも良ければどうぞ............
勇気がなくてもやっちゃいけないこと
ホシは走るのが早い。だからディノが興奮して闇雲に走り出した時、そのディノを抜かして道に飛び出して車に轢かれかけたことがある。
後から当然、普通は追い抜かすんじゃなくて追いついた時点で捕まえるんだって言われてなるほどってなったけど......。
5年生にもなれば、そこら辺はわかってる。って言えば、「でも宿題は5年生になっても忘れるんだな」とジョンハンに言われたりする。
エヘヘって笑ったけど、当然許されはしなかった。
時々宿題は忘れる。時々テンションあがって授業中に誰かにはなしかけてしまう。時々ウジに抱きついて鬱陶しがられる。時々、ディノとは一緒になって踊る。
2年ほど前から体操教室に通いはじめたディノがいて、テコンドーを習いはじめたホシがいて、音楽教室に通いはじめたウジもいたけど、そのどれもが市民会館的な場所でやってるもので、そこではダンス教室もやっていて......。
知らぬ間に、本当に知らぬ間に踊ってた。
ウジも時々そこにまざる。
だから毎日毎日が楽しくて、3人で一緒に学校から帰れば家の入口にカバンを放り出して駆け出すような日常だった。
ウジとホシが一緒にいない時のディノが、誰かに虐められてるなんて、そんなこと全然気づいていなかった。でもウジは気づいた。
でもウジはディノが虐められてるなんて一言も言わなかった。
ただ長い休み時間になったら、ディノのとこに行くだけだった。図書室に行ったりグランドに出てバスケットボールをしたりする時間を全部切り捨てて、ディノのとこに行く。ホシは当然それに着いて行く。
それだって楽しかったから何も問題なかった。
ウジが褒められてるのを聞いてはじめて、意味を理解したけど。
ディノのことを叩いたことがある。オモチャの取り合いからケンカになって。泣かせたこともあるし泣かされたこともある。育てば助けることの方が多くなったけど、手を繋ぐことも引っ張ることも引っ張られることも、小さい頃と何も変わりはなかった。
だからムカつく。世の中にはディノを否定する人間がいるってことに。
だから負けない。勝ち負けじゃないかもしれないけれど、ディノは気づかないかもだけど、それでもディノがバカにされる世の中なんかに。
でもホシができることなんて、長い休み時間になったらディノと一緒に過ごすことぐらいで。
いつも一緒にいる3人だったからか、一緒に遠足にいけることになったのは、まさに5年生の時。
船に乗った。と言っても見学するためだけの施設だったから、船と言っても見た目は船でもそれは建物に固定されていた船だったけど。
誰かが、ディノから取り上げた携帯を投げた。それは遠くまで飛んで、船の外にまで行ってしまって。ポチャリと水の中に落ちて。
ホシは見知らぬ誰かに殴りかかった気がする。でもディノは投げられた携帯を追って船から水へと躊躇せずに飛び込んでしまった。
「ホシや、大人を呼んで来い」
そう言って、ウジまでもが船から飛んだ。
ホンモノの海じゃなかったけど......。ウジは飛んだ。深さも、どんな水なのかもわからないのに、ウジは飛んだ。
The END
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