注意......
日頃から妄想を書いてますが、さらに妄想となっておりますので、ご注意ください。
クパン（両親？）と、ホシウジ（子供＝小学校1年生頃）設定の301号室と、
ジョシュア（保護者）と、ディノ（永遠の5歳児）設定の302号室と、
ウォヌ（社会人）とミンギュ（大学生）の、兄弟？設定の303号室。
1階で花屋さんを営んでるドギョムとか。
202号室の苦学生のチャイナ（ジュンとディエイト）とか。
そんな彼らのおはなしですが、それでも良ければどうぞ............
お花屋さんの仕事
ドギョムの朝は早いかというと、そうでもない。
近くに両親が営む花屋があるため、生花市場には父親がまとめて行ってくれる。クリスマス前とか母の日の前とか、イベント前には一緒に行くこともあるけれど、普段のドギョムはすることがない。
ディスプレイ用のリボンも、フィルムも包装紙も、「あんたは趣味が悪いから」と言って姉が仕入れてくれている。
それに普通の花屋は店を開ける時に店の中からたくさんの花を外に出してディスプレイするのに、ここはもう店を開けるだけで、花を外に出したりはしない。
それが条件の花屋だったからだけれども、その理由はすぐに判った。
ディノやホシやウジが、花屋の横を通ってマンションの階段に向かって走って行くこともあれば、逆に走り出てくることもあって、通路や通りに面した場所に、花を出していてはぶつかりかねないし、外を歩く人たちからも子どもたちは目につきにくいからだろう。
マンションの入り口には常に人がいてくれれば安心だから。それはジョシュアの願いのようなもの。より子どもたちを安全に育てたかったんだろう。
ドギョムがこの場所で花屋を営みはじめてから、子どもたちが危険な目にあったことは一度もない。
3人が元気よくドギョムに突撃してきて、ドギョムが日々危険な目にあうことの方が多かったはず。
それでも小さくて何もできなかった3人の、色んな意味での成長を見ているのは楽しくて、なんとなく一緒に育ててる気にもなったほど。
マンションの入り口に向かって入って行く人たちはどうしたってドギョムの前を通って行くから、不審者とまでは行かないまでも、マンションの住人でない人間はひと目で判る。
特に3階に暮らすミンギュが高校を卒業するって頃には、どれだけ女子高生が花を買うふりをしながらマンションに入り込もうとしたことか。後輩なのか同級生なのかは知らないが、告白のチャンスでも狙っていたのかもしれない。
もはやどんな人間だろうと、関係者以外はマンションには入れないぞって気持ちでいるドギョムは、なかなかに厳しいセキュリティだった。
3階の住人とは全員仲良くしてるし、最初は物凄い無視られていたけれど、202のチャイナの2人とも今では驚くほどに親しく付き合っている。ジュンは最初から好意的だったっていうのに、ディエイトなんて普通に「言葉ワカリマセン」とか言っていた。そこからケンカするほど仲良くなったんだから、凄い気がする。
201の部屋は画家をしてるご夫婦が、画材やらイーゼルやらキャンバスやら、とにかく色んなものを置いて倉庫変わりに使っているけれど、最近中学生になった息子が学校をサボってそこに通ってきてることだって知っている。
203の部屋は済州から出稼ぎに来てるおじさんが1人で住んでいて、いつだってドギョムに「うちの3姉妹は美人だぞ、いつか紹介してやるからな」って自慢してくるけれど、見せてくれる写真の末っ子は、可愛いけれど男の子に見える。だから紹介するなら長女か次女でって言うのにそこは渋られるから、娘たちを本気で紹介する気はないんだろう。
出前の人が時折通るけど、ちゃんと出て行くのも横目で見てる。
花を売ってたって、もう癖になったかのように、マンションの入り口は確認するようにしてるから。
花屋とは別に、なにがしかのお金を請求しても良いんじゃないかと真剣に思っていたけれど、それは辞めておいた。
ミンギュ目当ての客は相変わらず一定数いて花を買っていってくれるし、ミンギュにはウォヌがいると気づいた後も、何故か花は買い続けてくれるし、毎月決まった日にホシとウジの様子を見に来るおばあさんは、いつだって白い花を買って逃げるように去って行く。
それに最近、ディノが小学校に通いはじめたら、キレイな女の人がやってきて、大量に花を買って行くようになったから。どこから見てるのかは知らないが、ディノがキレイだねぇって言った花は絶対に全部根こそぎ買って行くから、売り上げは伸びるばかり。
きっと花を売ってるドギョムのことなんて誰も気にしてないだろうけど、花を売るだけが花屋の仕事ではない、ドギョムの毎日はほどほどに忙しい。
The END
1710moji
