妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

even if

 

「なぁなぁ、俺ら、もしも出会えてなかったらさ、どうなってたと思う?」

と、ホシが物凄くワクワクした顏で聞いていた。ウジに。
それをたまたま見てたのは、ウォヌとジュンで。

ウジがあっさりと、「別に、どうもなってないだろ? 会えてないんだったら」と当然のように答えられて撃沈してた。

「いや運命とかあるじゃん。絶対出会えちゃう絆的な......」

ってホシが縋ってたけど、忙しいウジには無視されていた。
そしてスゴスゴと、ホシがスタジオに向かっていった。

「ま、ああいう系って、ちょっと気を使って? 話盛って? 答える派と、キッパリすげない派に分かれるよな」
「すげない派って」

ウォヌとジュンが普通に話してる。ウジの前で。
それでも慣れたもんで、ウジは仕事を続けてるけど。

「だいたい、ホシはなんであんなことを言い出したんだ?」
「俺は知らない」
「あぁ、スングァニが見たドラマの影響だろ? 昨日はスングァニがボノニに同じこと聞いてて、ボノニが『じゃぁセブチにブスングァンはいなかったんだな』って答えてスングァニがブチ切れてた」

ウォヌとジュンの会話に、普通にパソコンに向かったままのウジが、視線も向けずに入ってくる。それに二人は驚くでもなく、笑うでもなく。それもまた慣れたもんで。

「じゃぁ今日あたり、ミンギュも同じこと俺に言ってきそう」
「ハオはそういうの、気にしそうもない」
「だな。で、ウォヌはこういうの、話盛ってやる方だろ? でも、もしもの話をしたってキリがないだろ」

ウジが言うのに、二人とも「だな」と頷いた。
夢を見て、それを現実にするために走って来たから、「もしも」なんて思うぐらいなら、それを叶えるために前に進むだけだと判ってる。デビューしたての頃ならまだ、何も判らずに色んな「もしも」を考えていたかもしれないけれど......。

ある意味「もしも」なんて考えるほどゆとりがないとも言えるし、願うことは全て叶えられる力を得た今、考える必要なんてないとも言える。

「まぁでも、もしもアイツと出会ってなかったとしても、アイツはきっと、俺の前に現れただろうな。憧れてたか、妬んでたか、チングになれたかは判らないけど、絶対アイツは、この世界で頭角を現してたと思う」

ウジがそう言えば、「いやそれを、さっきホシに言ってやればよかっただろ」とウォヌが言う。ジュンは「俺も、ハオとは絶対会えてたと思う」としみじみしてる。

「言えば余計にうるさいだろ」

ウジがそう言えば、二人とも「だな」と頷いた。

 

The END
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