妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

I'm thinking about it

 

「なぁ、決まった?」
「ぁ~、もうちょい、考えてるとこ」

ホシが作業室の入口から聞けば、ウジはイスを回転させて、「もうちょい」と答えたけど、30分前もそう言っていた。

ただの昼飯何するってはなしなのに......。
物凄く仕事に熱中してたら、返事もしないから、逆に昼飯は何を勝手に注文したって問題ないというのに、中途半端に何か考えてるところだったりすると、返事はしてくるし、昼飯の内容も決めたいからって、「もうちょいもうちょい」と、ウジは先延ばしにしてくる。
かといって先に食べたら不機嫌になるし。

「なぁ、適当に頼んどいてもいいだろ?」
「いや、もうちょい待って、考えてるとこだから」
「何を? 昼飯?」
「ぉん。それも」

たぶん半分以上は考えてないはず。
さっきから曲なのか歌詞なのかを呟き呟きだから、何かを生み出す直前なのかもしれない。
そう思うと静かに待ってあげたいとも思うけど、ここで待ったら残り人生待ち続けることになる気もしなくもない。

「昼飯ちゃんと考えた?」
「ぉん。考えてる」
「俺とのこともちゃんと考えてるか?」
「ん、考えてる」

いつもなら「何言ってんのお前」とか言うはずなのに、全然普通に考えてるとか言うあたり、もしかしなくても大分作業にのめり込みはじめてるのかもしれない。

「あ~。ジフナ~。愛してるぞ~」
「ん~」
「今日は一緒に寝ような~」
「ん~」

いやもう完璧聞いてなかった。ということで、ホシは昼飯の出前を勝手にとりはじめた。こうなったらしばらくは出てこないし、ウジはなんだって食べるから。まぁ辛いものは苦手だけど。

「俺との未来を考えてるか~」とか適当なことを言ったって、「考えてる」と返してくれるから嬉しいのは嬉しいけれど、そんな話題を当然のごとく、ウジは全く覚えてないし。
でもその代わり、そこにはセブチの次の、また次の、そのまた次の曲が生まれてくるんだから、それはそれで嬉しいんだけど。だって時にはそこに、セブチのじゃなくて、「これはお前の曲な」とか言われることもあって、飛び上がるほどに嬉しいから。

そりゃ「愛してる」とかも言って欲しいし言わせて欲しいしそれを受け止めても欲しいけど、そんな言葉がなくたって、ウジが魂込めて作った曲をくれる方が、「愛」な気もするから.........。

 

The END
954moji