妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

Seventeen's Simple Life

 

大抵朝方まで起きてる。
ウジが仕事してるのに合わせて。
時々は一緒にいるけど、ほとんどは別々の場所にいる。
ウジは作業室にいて、ホシはスタジオにいて。
お互い次のか、それとも次の次のか。またはいつかのか。
新しい音を紡ぐウジに、色んなリズムにあわせて踊り続けるホシに。
二人の日常は、セブチの未来を担ってるっていうのに、物凄くシンプルで。

「終わった。行く」

そうカトクが来たら、運動場に集合して一日の終わりに汗をかく。
帰ったら寝るだけ。
腹は空いてるけど、寝れないほどじゃない。
明日は美味しいものを食べようって思いつつ、寝るだけ。

物凄くシンプルで、単調で、華やかな世界で生きてるはずなのに、世界中で流行ってる疫病のせいもあって、客前での仕事がなくなってしまえば、華やかな衣装を着ることはあってもそこはいつだってスタジオの延長なだけだったから......。

「俺ら地味じゃね?」

散歩というにはかなり早歩きだけど、明け方の道を歩きながら言えば、ウジが「そうか?」と言ってくる。

「なんか、毎日物凄く単調じゃね?」
「うぅぅぅぅぅん」

ウジが唸りつつ、考えている。
きっと何も思い浮かばないんだろうと思っていたのに、それをホシに言おうか言うまいか悩んでいるから唸っていたなんて、当然ながらホシは知らなかった。

「いや、地味なの、お前だけじゃね?」
「ほぇ? なにそれ」
「だって、こないだからクプスヒョンが家出してきて、ハニヒョンの部屋にいること知らないだろ」
「ぅえ? なにそれ。知らない。って、ハニヒョンの部屋にいるなら俺らの宿舎じゃん。なんで俺がそれを知らないの?」

宿舎にはほぼ寝に帰るだけな状況だから知らなかったのかもしれないが、それならなんで自分が知らないことをウジが知っているのか......。

「それに、スングァニとチャニのケンカが発端なのに、それで今、スングァニとボノニがケンカ中だし」
「は? なにそれ」
「二人の間を行ったりきたりして仲直りさせようと頑張ってるチャニが、どっちもに『だいたいお前のせいだろ』って怒られて凹んでるっぽいし」

ディノとバーノンは別にしても、スングァンは同じ宿舎でもあるのに、そんな派手なことも起きてたなんて、全然知らなかった。

毎日物凄く単調な生活を送っていると思っていたというのに、全然単調じゃないメンバーもいるようだった。

「ジュンは次の新曲にとりかかったけど、ピアノの練習もはじめたから弾き語るんじゃないか?」
「クプスヒョンが家出してる理由は、ウォヌとミンギュがヒョンの部屋でパソコン使いながら鬱陶しいぐらいにイチャイチャしてるからだって言うし」
「シュアヒョンとミョンホはワインを楽しみながら、本格的に動画撮るって準備してたけど、ただの酔っ払い動画になってTTTの二の舞になりそうだからってマネヒョンに反対されてたし」

と、次から次へと、ホシの知らない出来事を知らされた。
とりあえずは色んな情報はあったけど全体平和っぽかったので、「スングァニとボノニのケンカって?」と、聞き逃せないところだけツッコんだ。

スングァンとディノのケンカの発端は、スングァンがVLIVEをするとディノが毎回やってきてちょびっとだけ顔を出すことだった。当然大抵の場合は喜んで迎えてくれるスングァンだったけど、なんでかその日はそのことでケンカになったらしい。たぶんディノが「スングァニまだやってたの?」的なことを言ったとか言わなかったとか。
二人の言い合いのようなケンカは、放っておけば終わっただろうが、たまたまそこにいたボノニが「別に、遊びにきて貰って嬉しいなら、そんなに言うなって」と間に入ったら、逆に「なんでお前は全然来ないんだよ」と攻められたところから、スングァンとバーノンは揉めだしたらしい。

「俺が、今度は間に入った方がいいかな?」
「大丈夫だろ? ヒョンたちも放置してるし」
「あれ? ドギョミは? あいつの話題だけ、出てこなくない?」

なんだかんだと話題に出てきた人間を指折り数えてみれば、ドギョムだけが出てこなかった気がする。

「あいつはまぁいつも通りかな? ネットショッピングを楽しんでるし、歌も歌ってるし、寂しくなったらハニヒョンのところに行ってるし」

順調に宿舎に近づきながら、そんな話を聞いていて、ふとホシの足が止まる。

「で、なんで俺が知らないのに、お前そんなこと知ってるの?」
「そりゃ俺んとこに、次から次から、立ち代わり入れ替わりやってくるからじゃん」

そう聞いて、ちょっとだけホッとしたホシだった。
自分が気づかないあれこれに、ウジが普通に生きてるだけで察知してるとか言われたら、ちょっと凹んでたかもしれないけれど、自分がスタジオで踊ってる間にも、誰かがウジの作業室を訪れてるんだろう。

「なぁ、さすがにクプスが鬱陶しいから、ウォヌとミンギュに自分らの部屋でイチャつけってお前から言っといて」
というユンジョンハンが来たり。

「なんで最近クプスヒョン、ハニヒョンの部屋に入り浸ってるの?」
とか、逆に聞いてくるウォヌがいたり。

「俺が怒られるのって意味がわかんないんだけど」
と珍しくも怒ってるバーノンは、「余計なことは言わないでよね」と人の話は聞かないって態度で、文句だけ吐き出して帰って行く。

「新しい曲、決めたんだけど、ちょっとアドバイスちょうだい」
とやってくるジュンは、人の仕事をかなり止めるというのに、そのアドバイスが役立つことはほぼない。大抵最後には、自分で決めるから。

「俺が悪いのは判ってるけど、謝ったって、二人は「お前はもう関係ない」しか言わないんだよヒョン」
と凹んでるディノも来る。

別にタイミングを計ってる訳ではないだろうが、ホシがいない間に訪ねてるっぽい。
全然単調じゃないみたいだけど、それでもそれほどハプニングが起きてる訳でもないっぽい。

「なぁ、じゃぁさ。俺も今日はジフニの部屋に」
「ぁあ?」

残念ながら最後までは言わせてもくれなかったけど。
宿舎に帰ればウジはそのまま自分の部屋に消えてった。「おやすみ」って言えば、「ぉお」っていうだけで。

自分も後は寝るだけと思いながらも冷蔵庫を開けにいけば、まだ起きてたのか、それとももう起きたのかは判らないけど、スングァンがいた。

「ボノニとケンカしてるって?」

って聞けば、頷きつつも放っておいてよって顔をしてたから、「別にいいけど、ケンカしてる時間が勿体ないぞ」とだけ言っておいた。きっとスングァンは賢いから、仲直りの方法を見つけるだろう。

それから自分の部屋に行く前に、ハニヒョンの部屋も覗く。
二人で普通に眠る姿に、明日あたり宿舎の玄関、もちろん内側にだけど、お泊りは二日までっていう紙でも貼ってやろうと考えてみたり......。

それから寝る準備をする。
横になれば一瞬で寝てしまうのがわかってるから、スマフォを手に取って、カラットたちの言葉に目を通す。
おやすみって言う前の、ほんの短い時間。
単調な自分の毎日の、一番最後の時間。

この生活も嫌いじゃない。
あぁでもはやく、ホテル生活を繰り返し、カラットたちと一緒に夢のような時間を過ごして、疲れの取れない日常に戻りたいとも思ってるけど。

 

The END
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