妄想heaven

SEVENTEEN全員でのドラマか映画が見たいな......

がんばり屋さんのサンタクロースたちたちたち

サンタクロースたちたちたち

サンタクロースな彼らのおはなしのcontentsをつくりました。

sevmin.hateblo.jp

 

がんばり屋さんのサンタクロースたちたちたち

「ごめんなさい......」

そう言って泣いてたのはディノで、「泣くな」って横から抱きしめてたのはホシで。
真っ赤なサンタクロースの服が、ところどころ破けてて、雪に突っ込んだからケガはしてないようだったけど、結構な落ち方はしたんだろう。

「ごめんなさい......」

ディノの口からはごめんなさいしか出てこなくて、まぁそれも無理はないかもしれない。
何せクリスマスまで後数日だというのに、ディノはプレゼントを全部失くした。しかも、サンタクロースには欠かせないトナカイには逃げられた。サンタクロースの服はボロボロだし、帽子もどこかに落としてきたというし......。

12月に入ってからこっち、ディノは一人で頑張っていたからだろう。
兄たちに早く追いつきたいと、地道な練習だってしてた。
それがクリスマスが近づいてきて、夜通し空を駆ける練習をして、数日前には本当にプレゼントを届ける街まで往復してきたらしいし、とうとう今日はプレゼントを積んだ状態で空を駆ける練習をしようとして、失敗したらしい。

まぁ逃げてったトナカイだって、毎日毎日の練習で疲れ切って嫌気がさしていたのかもしれない。

なかなかトナカイに逃げられるサンタクロースも珍しいけれど、ディノのことを振り落としてプレゼントを積み込んだソリごと逃げてったトナカイは、後からジュンが見つけたらしいが、もはやあちこちでプレゼントを落とした後だったのか、半壊以上には壊れた空になったソリをひいていたという。それにもう気持ちがやさぐれていて、大人しく飛んでくれそうもなかったらしく、連れ戻すのは諦めたと言っていたから相当トナカイだって疲れていたんだろう。

「ごめんなさい......」

ディノが兄たちの前で謝っている。
でもウォヌがそれを、嬉しそうに笑って見てた。
「何やってんだよ」って言ってるウジだって、笑ってる。

去年とは違ってクプスも自分もいるから、余裕は余裕だろう。
後は失くしてしまったプレゼントだけ......だったけれど、全員が全員、自分たち用にと12人分のプレゼントを用意してるんだから、それをかき集めたら相当な数になる。

「俺のトナカイを半分貸してあげるから。な」

何頭ものトナカイで空を駆けていくジョシュアが、半分ディノに貸してやるという。
ミンギュは「古いソリがあるはずだから、とりあえずキレイにしたら使えるから。な」といい、早速倉庫に向かってた。

「じゃぁほら、クリスマスカードは全員で分担してやろう」

13人もいるから。しかも結構なスペシャリストが。だからきっとどうにかなるだろう。
テキパキとカードを用意する面子がいれば、プレゼントの包装を確認する面子がいて、ディノを慰めながら、励ましながら。

「ほら、脱いで。とりあえず縫ってみるから」

ディエイトがディノのサンタクロースの服をなおしてくれるという。
帽子は「俺の、小さい頃のだけどあるよ」とドギョムが言う。

ホシからようやくディノのことを取り戻したスングァンとバーノンが二人して「お前ほんとにケガしてないの?」「どれぐらいから落ちた?」と心配してた。

「どうにかなるだろ?」クプスが聞いてくるから、「シュアのトナカイなら、ディノが寝ててもちゃんと飛ぶしな」と答えたら「そうだな」って笑ってた。
それになんだかんだいってディノに甘い96ラインの面子なら、今日がクリスマス前日だったとしても、意地でも完璧な仕事をするだろうから。

それでも一人で練習に行くなんて、それだけは怒らなきゃって思ったのは誰もが一緒だったようで、「なんで一人で行くんだよ」ってすでにスングァンにもバーノンにも言われ、古いソリをひいてきたミンギュにも言われ、帽子を探してきたドギョムにも言われ、サンタクロースの服を縫い始めたディエイトにも言われていた。

まぁ当然、96ラインにも言われるだろう。
それに多分シュアだって、クプスだって言うだろうし、自分だって言うつもりのジョンハンだった。

The END
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